『トリの降臨』だけ食べ残していることに今更気がついたので、慌てて適当な話を書きました。このテーマ、鶏とか鳥ではなく「トリ」としているところに、表現の余地が残されていると思ったので、まずはそれに乗っかろうと思いました。
そうです。舞台で最後に出てくる人のことですね、「トリ」は。
降臨先が舞台であることはこれで決まったので、あとは何を降臨させるかだけだったんですが、そこはもうダブルミーニングで鶏も使ってしまおう、と色気を出しました。
次に5回目の「天下無双」というキーワードを聞いた時にまず最初に思ったのは、「天下一品」みたいだな、って感想。結局、先に上げた短編ではそのネタは使わなかったんですが、どうしても使いたいのでそれも盛りました。
ここまでプロットを整理すると、天下一品でこってりラーメン食べて舞台で鶏が降臨。ってとこはもう決定です。考えれば考えるほど、めちゃくちゃです。考えるな感じろ、というブルース・リーの姿が都合よく頭の中に浮かびます。
なので、あとはもうそのシチュエーションに向けて突っ走ればよく、手垢のついた禁じ手の夢オチを使うことにしました。最後に奇妙な話っぽい風味をふりかけて完成です。細かく書きたい場面も、勢いだけで乗り切る悪い癖も発動して、なんとまたいつもの仕上がりになりました。ご笑納ください。