天国から地獄へ・・。
姉の家のことだが、自慢の息子は、相応の大学へ行くと踏んでいた。
ところが、だ。滑り止めの滑り止めに受かったが、本命は落ちた。
息子は滑り止めに行くと言い出した。哀れ、母の夢ははかなく消えた。
彼は最終三流大卒。母親のそれからの狂乱ぶりは想像にお任せする。
はたから見れば、喜劇だが、本人とっては人生最大の悲劇。
かくして母親は、老け込み、萎れ、生きる希望も失い、自慢していた
ママ友にもさげすまれ、自信をすっかり無くし、別人のように成り果てた。
今までさんざん馬鹿にしてきた人々と同じ「レベル」に落ちたこと、
人間失格とさえ思って過ごしている姉を見るにつけ、子どもを生きがいにすることの
恐ろしさを私はまざまざとみたのだった ・・