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  • 現代ドラマ

「冒険者ギルド」という物語の構成要素は、どのようにして設定可能か?

 こんばんわ。

 わら けんたろう です。

 いつも拙作をご高覧下さり、ありがとうございます。

 いま、ワタシを悩ませる存在――冒険者ギルド。

 異世界ファンタジーでは、定番の組織ですね。
 拙作にも登場いたします。

 そして、この組織の存在可能性を多くの方が論じておられます。

 よく目にするのは、そんな組織はあり得ないというご意見。
 そんな組織の存在を、国家や領主が許すわけないという見解も。

 今回は、「冒険者ギルド」を存在可能にする手掛かりを探ってみたいと思います。

 世界史の中で有名な大航海時代。

 大塚久雄の研究によれば、現代の株式会社の原型がこの時代に誕生したそうです。
 東インド会社が有名ですね。無限責任社員のみからなる会社組織で、お金を出して出資したはいいが、船が沈没すれば水のあわわ.。o○
 損失はすべて出資者が負担する仕組みだったとか。

 ちなみに、船が無事帰港できるかどうかは賭け事になっていました。これが、保険業の始まりなんだとか。

 国王の出資と許可、その他資本家の出資によって、航海事業が行われた時代。
 帆船で大海原に乗り出した船乗りたちこそ、「冒険者」だったとも言えます。

 ということは、国王、領主、貴族、商人から出資を受けて、お宝や魔物素材(ドラゴンの皮とか牙とか……)を探したり、買い付けたり、魔物討伐して手に入れて来る「事業者」がいてもいいような?

 ワタシは、株式会社の発生史が「冒険者ギルド」という設定のヒントになるような気がしているのです。

 あと、よく調べたいと思っているのが「テンプル騎士団」。
 これも、うまくアレンジすれば異世界ファンタジーで使えそうな気がしています。すでに使っている作者さまも、おられるかもしれませんね。

 スイス傭兵とかランツクネヒトなども、使えそうな素材。

 異世界ファンタジーは歴史小説ではないので、歴史事実に従う必要は感じません。が、因果関係というか発生・発達史のようなものは参考にした方が良いでしょう。

 なんというか、「スワリ」の良い設定に仕上げることを可能にするからです。
 そしてこれらの歴史素材をコネコネして、バーンと世界設定に組み込みたいところです。

 ……なんですが、この先のアイディアが浮かんでこないという(笑)

 やはり、知らんぷりしてしまおう。

6件のコメント

  • 確かにテンプル騎士団、騎士修道会とかモチーフにすると面白いかもしれませんね。時代は流れますが産業革命期の義勇兵とかも。
    まあ、リアリティを求めても面白いかどうかは……。

    本題と言いますか、近況ノートにて失礼します。
    拙作『窓の蒼穹』に☆評価いただきありがとうございます。
    短編のお勉強とアマギフ欲しさに……勢いで書いたのですが、素直に嬉しいです!

    執筆頑張ってください!

  • 楠嶺れい さま

    近況ノートにコメントありがとうございます。

    素材をデフォルメして、作者が作り上げた世界にとりあえず放り込んでみる。

    そして、その素材が存在できる要素(条件)を色々空想していけば、ファンタジーとして成立するんじゃないかと思います。

    リアリティを追及しても、お話が面白くなるワケではありません。それは、多くの歴史資料からうかがうこともできます。

    三国志演義、信長公記、太閤記、吾妻鏡……。

    これらのお話だって脚色、誇張があるワケです。

    くわえて、そもそも「異世界」に現実世界の歴史事実を当てはめるのも無理があります。日本社会の事件ににアメリカの法律を適用するようなものです。

    結局、どこまで細部を説明するか? という点に「本当らしさ」があるように思います。

    もちろん、すべてを説明する必要もありませんけどね。
    だって、現実世界のコトでも、説明できないモノ・よく判っていないコトが沢山あるのですから。
  • 『冒険者ギルド』って、偏った見方かもしれませんが、まず色々な荒っぽい仕事を斡旋するイメージがありますよね。
     いわゆるモンスターハンターみたいな(^▽^)戦うイメージが多いです。

     釈迦に説法とは思いますが失礼いたしますと、
    ギルドは元々、商人や職人たちの同業者組合組織なのですが、有事の際には地元や店を守るために率先して戦う、武装する権利というのも持っていたと、最近本で読みました。
    (庶民は勝手に武装しちゃいけないのか? 昔ならいいのだろうと思っていました)
     中には下手な騎士よりも戦果をあげる者もいたとか。

     そんなところから、こういう荒仕事OKの『冒険者ギルド』なる発想が生まれてきたのかもと考えたりしております。

     ちなみに風呂屋は火事の時、消火活動を率先してやらなくてはいけないという決めごとがあったとか。
     となると、主に兵士として活躍しそうなのは鍛冶屋とか? なんとなく強そうなので。
     戯言失礼いたしました。
  • 青田 空ノ子 さま

    近況ノートにコメントありがとうございます。

    貴重なご教示を賜り、ありがとうございます。
    まさに、こういう情報を提示してもらい、それについてあれこれ話し合ってみたくて、こんな記事を書いたのです。

    青田さんのご指摘は、たまに見かける「そんな武装組織の存在を領主や国王が認めるワケがない」という、現代日本人の感覚に基づく(のか?)見解への反論になりうると思います。

    都市ごとに異なる側面はあるでしょうが、歴史的には青田さんの言われるようなカンジだったと考えます。

    「自分の身は自分で守る」というのが、おそらく根底にあるのでしょう。ヨーロッパ的な個人主義、自由主義の原点を感じマス。

    庶民の武装という点については、日本だって豊臣秀吉が「刀狩り」をするまで、庶民でもふつうに刀や槍、まれに火縄銃などを所有し、有事の際はそれらを片手に戦に赴いていました。

    雑賀衆とか蜂須賀党のような野武士集団もありましたからね。

    現代でも、中東・アフリカなどのイスラム教圏には、武装組織がいくつもあるくらいです。

    「ありえない」と否定するより、こうした事実をもとに「そんな組織があったら?」というところから出発して作り上げる。
    ファンタジー創作の「はじめの一歩」と考えます。
  • わら様 再度のコメント失礼いたします。
    『庶民の武装という点については、日本だって豊臣秀吉が「刀狩り」をするまでーー』
     なるほど、そうでした!
     それで考えたのですが、もしかすると外国の武装というのは盾、鎧などの完全武装で集団で行動することを指すのかもしれませんね。
     やはり反逆・謀反防止の意味で。

     話変わりますが、
     ギルドが出す兵は、平時の城壁や門の警護、夜警なども持ち回りでしていたそうです。
     警吏はいたのですが、町の規模に対して圧倒的に少なかったせいで、やはり市民自身が自衛しなくてはならなかったんですね。

     実際に国や領主によって、兵役を科せられることは少なくなかったですから、国民の兵士体験は日本よりずっと多かったはずです。
     外国の映画にも、さらっと元兵士のパン職人や鍛冶屋などが良く出てきます。

    『そんな組織の存在を、国家や領主が許すわけないという見解』
     傭兵の存在は認めても『冒険者ギルド』の存在を認めないという事でしょうか?
     ご存じの通り、先に云ったような人達が飢饉や戦争などで仕事や土地を失なったり、食い詰めた騎士などが傭兵になったりしたそうですが、それを主に使ったのは国や領主ですからねえ( ̄▽ ̄;)

     自分の城は身内に守らせたいが、城外の戦争には自兵を出したくないので、余所者を金で雇う。
     クワや槌をふるうより、剣やメイスを振るう方が上手い事に気がついた元職人たちにとっても、仕事にありつけてウィンウィンです。
     軍事的脅威の『傭兵組織』はよくて『冒険者ギルド』は認めないのもなんだかおかしな話ですよね。

     また実際のギルドも『商人』『工業』などのざっくりした分かれ方でなく、『建築業』『皮革加工』『織布工』など細かく細分化されたり結合したりしたようですから、こういった中から『傭兵ギルド』ならぬ、多様性の力のある『冒険者ギルド』が生まれてもおかしくない気がします。
     逆に国や領主が、バックアップしそうです。

    『テンプル騎士団』
     詳しくはないのですが、映画やドラマで善悪両論の表現が多いように思います。
     それだけにまだまだ膨らませる余地が沢山ありそうです。
    『スイス傭兵とかランツクネヒト』も楽しそうな素材(ネタ)です。

    『株式会社の発生史が「冒険者ギルド」という設定』 
     着想がとても面白いです。
     作品お待ちしております \(^▽^)ノ
  • 青田 空ノ子 さま

    さらなるご教示ありがとうございます。

    業態としては時折見かける「ハローワーク」的なモノばかりでなく「総合商社」的なモノをイメージしてみようかとも考えています。

    あとは、政治的・経済的背景を念頭にして「どうのようにして設立するか」という「設立プロセス」を詰めたいところデス。

    どのような人が出資者になり、どのような手続きで、誰が設立するか? 運営のリソースは何か? 

    この辺りまで、設定を詰めておけば足りるでしょうか?

    ……想像すれば、想像するほど楽しくなってきましたw
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