迷宮プロレス道、無事完結しました!
約三ヶ月強、なかなか長期の連載期間となりましたが、走り切れたのは読者の皆様の声援あってのことです。誠にありがとうございます。
ちょっとおまけということで、主要キャラクターのステータス表なんかをおまけとして載せてみたいなと思います。本編のあとがきでも触れましたが、これらは執筆中には定量化しておらず、振り返ってみるとこんな感じかなあ……というアレです。
※各能力値は基本的に物語登場時点のものです。作中で成長しているキャラもいます
※モンスターは特殊能力ありきだったりするので、あんま紹介しないです
※ランクはS~Cで、下記のイメージです
・S:人外レベル。計測不能の領域のため、同じSでも幅が大きい
・A:トップアスリートレベル
・B:一般アスリートレベル
・C:常人の範囲内
▼01.黒鉄鋼助(クロガネ)
・リングネーム:クロガネ・ザ・フォートレス/デビル・コースケ
・ファイトスタイル:ストロングスタイル(プロレス)
・タフネス:S
・パワー:S
・スピード:B
・テクニック:A
・成長性:C
・備考:この道20年のベテランプロレスラー。少年時代は喧嘩番長として鳴らしており、筋肉の付きやすいフィジカルエリート。しかし、不器用で技の習得は遅かった。理論よりも実戦で伸びるタイプだと考えたアトラス猪之崎は、彼に世界を股にかけた武者修行を無茶振りする。その過程で各地の闇社会勢力とトラブルを繰り返したため、ヤクザやマフィアのたぐいが大嫌い。WKプロレスリング立ち上げ後も興業系の地廻りヤクザは容赦なく潰したが、表沙汰にできる話ではないので本人の口から語られることは今後もないだろう。辛いものが苦手。
▼02.風祭青空(ソラ)
・リングネーム:スカイランナーⅡ世/デスプリンセス魔姫
・ファイトスタイル:ルチャ・リブレ(プロレス)
・タフネス:B
・パワー:B
・スピード:S
・テクニック:A
・成長性:S
・備考:掛け値なしの超天才。初代スカイランナーの才能を受け継ぎ、幼い頃からプロレスを間近で見続けた環境が才能を花開かせた。しかし、体格には恵まれず、パワー不足に悩んでいる。小兵でも大きな力を発揮できる<源次綱流>との出会いは彼女にとって天啓となるだろう。夢は打倒アトラス猪之崎。作中で最も強さに対して貪欲かもしれない。天然ヒール力が高く、視聴者コメントではいつもそこをツッコまれている。健康的な美人でスタイル抜群のため、じつは男性ファンより女性ファンの方が多い。辛口が好きだが、それをクロガネに押し付けたりはしない。
▼03.水鏡アカリ
・ファイトスタイル:<カメラマン>
・タフネス:C
・パワー:C
・スピード:C
・テクニック:C
・成長性:C
・備考:身体的には完全に一般人。……なのだが、カメラを持たせればその腕前は超一流。生配信であっても、雑踏で一般人の顔からはピントを外す、画角から見切るなどをリアルタイムで行う神業を発揮する。他にも激しく揺れるジムニーに箱乗りしつつ、手ブレを一切抑えるといった異次元の撮影技術を披露した。マネージャー、プロデューサーとしても一流で、彼女の手腕がなければこの短期間でWKプロレスリングがここまで注目されることはなかっただろう。基本的に裏方に徹するが、トークやコメントいじりもお手の物。最近はプロレスならではの実況も身につけるべく猛勉強中。
▼04.笹木大智
・リングネーム:マスクド・ササカマ
・ファイトスタイル:アマレス寄りのストロングスタイル(プロレス)
・タフネス:B
・パワー:B
・スピード:B
・テクニック:B
・成長性:B
・備考:選手として超一流ではないものの、十分な実力・素質を備えた東北の若手エースのひとり。学生団体として立ち上げた「おさかなプロレス」を、わずか数年で地元に愛されるまでに育て上げた。経営者としての手腕はクロガネよりも数段上だろう。組織運営や企画にその本領は発揮される。クロガネの大ファンで、この道に入ったのもほとんどクロガネの影響。普段はアングルに沿ったショープロレスを行うが、酒吞童子戦を経て、何かに覚醒した模様。イリュージョニスト島崎が「弟子にするならササカマ君みたいな選手がいいなあ」とこぼしていることからも、秘められた才能があるようだ。今後の成長に期待。
▼05.カシワギ
・ファイトスタイル:道士系上級職<地仙>
・タフネス:C
・パワー:C
・スピード:C
・テクニック:A
・成長性:C
・備考:株式会社774プロダクション所属のプロデューサー。ダンジョンアイドルグループ『五行娘娘』の現担当。いかにも業界人めいたファッションと、嫌味な女言葉で敵を作りやすい。しかし、実態はアイドルを守るためなら命を懸ける熱い男である。身体的には凡人であるのも関わらず、上級職まで取得したのはいざとなれば体を張る覚悟の表れと言えるだろう。774プロ時代は、アカリの師匠的な存在でもあった。
▼06.白銀メル
・ファイトスタイル:<金行道士>
・タフネス:C
・パワー:C
・スピード:B
・テクニック:B
・成長性:B
・備考:『五行娘娘』の現センター。金属を操る道術を多数身につけている。きらきらと輝く無数の刃を操る姿は動画的に非常に映える。口数が少なく、独特な話し方をする不思議ちゃん。しかし、大の刀剣マニアでその話になると急に早口になる。特技は匂いだけで金属の組成を正確に当てられること。味でもわかるらしいが、さすがに刃物を舐めたりはしない。
▼07.菅原ブンヤ
・ファイトスタイル:なし
・タフネス:C
・パワー:C
・スピード:C
・テクニック:C
・成長性:C
・備考:トップ屋と呼ばれるフリーの雑誌記者。特ダネを掘り当てては色々な雑誌に売って糊口を凌いでいる。私生活には謎に包まれ……というか、くたびれたおっさんの私生活を気にする人もいないので、とくに隠しているわけでもないことも知られていない。アルバイトで超日のスカウトと、警視庁の使いっ走りをしている。迷宮特記戦力については<運営>にも知られていない隠し玉だと思っているが、じつはそんなことはなく、アトラス猪之崎を通じてバレている。というか、迷宮特記戦力の基本構想を作ったのは猪之崎その人だったりする。過去に猪之崎の不倫スキャンダルをすっぱ抜いたことがあり、それもあってイタズラ好きの猪之崎にちくちくいじられているのかもしれない。
▼08.オクエクエ・リマ・カウア(オク)
・リングネーム:オクエクエ・リマ・カウア(だが、みんなオクと呼ぶ)
・ファイトスタイル:ルチャ・リブレ(プロレス)
・タフネス:C
・パワー:C
・スピード:A
・テクニック:B
・成長性:B
・備考:元々は<カマプアア>の眷属にしてピギーヘッドの戦士だったが、ダンジョンの実装に伴う混乱によってその記憶が薄れ、弱小モンスター扱いになっている。<イソナデ>との死闘などを通じて、戦士の記憶が呼び覚まされつつある。本名の<オクエクエ・リマ・カウア>はハワイの先住民が使った武器から取ったもの。サメの歯で作られたナックルで、殴られたらめちゃくちゃ痛そう。
▼09.臥藤蛮
・リングネーム:バーバリアン・蛮
・ファイトスタイル:野生
・タフネス:S
・パワー:S
・スピード:B
・テクニック:C
・成長性:S
・備考:北海道の山中にある不法廃棄物処理場に捨てられたアルビノの野生児。臥藤組組長、臥藤八十兵衛に拾われ、やがて組長を継ぐ。推定5歳の頃にはヒグマの首を素手でへし折る怪力を発揮しており、作中でも屈指のパワーファイター。ココアシガレットが好物で、いつも咥えている。超日にスカウトされるまで格闘技を習ったことは一度もなく、成長の底は見えない。わりと天然。山育ちのため、建物に入ると方向音痴になる。
▼10.臥藤ショコラ
・リングネーム:天ヶ崎ショコラ
・ファイトスタイル:軍隊格闘術(独学)
・タフネス:B
・パワー:C
・スピード:S
・テクニック:A
・成長性:S
・備考:臥藤蛮の義妹。臥藤組組員であった父が死に、八十兵衛に引き取られる。義兄である蛮が大好きで、ついていくために自分自身も強くなった。頭はあまり良くないが、実は努力家。趣味は銃器やナイフの収集。映画の影響でガンカタめいたオリジナルの格闘術を編み出していたりする。殺すための格闘術を練ってきた彼女だが、それに超日のプロレスが加わったとき、どんな進化を遂げるのかは誰にも予想ができない。
▼11.アトラス猪之崎(クローン)
・リングネーム:アトラス猪之崎
・ファイトスタイル:ストロングスタイル(プロレス)
・タフネス:A
・パワー:A
・スピード:A
・テクニック:S
・成長性:なし
・備考:鹿折ダンジョン最下層でクロガネとソラが激闘を繰り広げたアトラス猪之崎のクローン。クロガネとソラのイメージが入り混じっており、それぞれで見えていたものが微妙に異なる可能性もある。圧倒的なプロレス技術でクロガネとソラを圧倒。クロガネの奇策が通じなければ勝機はなかっただろう。他のダンジョンでフロアボスとして出てきたら、突破できる者がいなくて<運営>が炎上していたかもしれない。
▼12.酒吞童子(クロガネとの対戦時)
・ファイトスタイル:我流
・タフネス:S
・パワー:S
・スピード:S
・テクニック:B
・成長性:S
・備考:夜を統べる鬼の王。千年前は大皇と並んでこの日本を支配していた。酒呑童子の伝説は数多いが、そのほとんどが彼を怖れた陰陽師たちが言霊の力によって封じるために流布したもの。真実の姿は彼とイバラ(茨木童子)以外に知る者はいないだろう。クロガネとの死闘で力を使い果たし、幼児の姿になった。この姿でも人外の力を持ち、通常の刑務所などではとても対応できないため、超日に預けられる。そして、イリュージョニスト島崎の弟子となる(押し付けられたとも言う)。クロガネとの対戦を通じて言霊の軛が外れ、魂の在り方も変容しているようだ。彼がプロレスを学ぶことでどうなるのかはやはり未知数である。
▼13.イリュージョニスト島崎
・リングネーム:イリュージョニスト島崎
・ファイトスタイル:?(プロレスであるのは間違いないだろう)
・タフネス:?
・パワー:?
・スピード:?
・テクニック:S
・成長性:?
・備考:シルクハットに口髭をたくわえた伊達男。まだ本格的に戦っていないので作者にも実力が未知数である。初登場時にしれっと中国拳法を披露しているので、そちらの使い手か? 超日の副社長であり、かつては超日三羽ガラスの長兄と言われた男。ちなみに次兄は初代スカイランナーで、末弟がクロガネである。が、この手のあだ名はスポーツ紙やファンが勝手につけるので、別に義兄弟の契りを結んだりしたわけではない。飄々としているが……猪之崎の無茶振りを一手に引き受ける苦労人である。会食や接待が多いので、日本各地のグルメに詳しい。
▼14.アトラス猪之崎(本物)
・リングネーム:アトラス猪之崎
・ファイトスタイル:ストロングスタイル(プロレス)
・タフネス:?
・パワー:?
・スピード:?
・テクニック:?
・成長性:?
・備考:強ぉぉぉおおおい!! 説明不要ッッ!! 人類史上最強ッッ!! 格闘新人類ッッ!! 強さのギネス記録はこの男が常に更新していくッッ!! はい、そんなやつです。範馬◯次郎とも戦わせてみたいですね。モデルとした人物は、他の作品ではよくかませにされたり悪役にされたりすることが多いのですが……本作では一切格を落とさなかったどころか、どこまでも天元突破していきました。<ヤマタノオロチ>もビンタ一発で沈めてしまう傍若無人の実力には、<運営>すらも頭が上がらないようです。何なんですかね、この人?
……という感じでずいぶん長くなりましたがおまけでした。
人気キャラ投票とか、ベストバウト投票とかしてみたい気持ちもあったりなかったり。
スフィンクスさんが意外な健闘を見せてくれそうな気がするんだよなあ。
* * *
【追記】
か、肝心な一人が抜けていました……汗
ご指摘いただきありがとうございました!
▼15.渡辺源次綱(ツナ)
・ファイトスタイル:源次綱兵法
・タフネス:B
・パワー:B
・スピード:A
・テクニック:S
・成長性:A
・備考:総髪の美剣士。その美貌は老若男女問わず振り返ってしまうほど。男装をしているが、性自認は女性。男性になりたいといった願望はない……というか、色恋沙汰にまるで興味がない。己の武を磨くことと、失われた<童子切安綱>の捜索に関心のほとんどが注がれている。クロガネたちの世界と自分たちの世界はよく似てはいるが別物と認識しており、メルの持つ<童子切安綱>への関心は薄い。若くして三十一代目「渡辺源次綱」を襲名しただけはあり、その戦闘テクニックは飛び抜けている。源次綱流には格闘術、武器術はもちろん、罠や策略なども含まれており、準備万端で待ち構えられていたらクロガネでもひとたまりもなかっただろう。最終話で登場しなかったのは自分の世界に帰っているため。そしてどういうわけか猪之崎も最終話に出てないな。これは一体どういうことなのか……