宇土為 名

高校３年の春、同級生の名取に告白した冬だったが名取にはあっさりと冗談だったことにされてしまう。それを否定することもなく卒業して以来、冬は親友だった名取とは距離を置こうと一度も連絡…

「手のひらのロブナリア」・ＳＳ ある休日、梶浦は義姉の和加子と会っていた。一方七緒はアパートの部屋のキッチンにいた。昼食を作ろうとしていると高橋から連絡があり… 本編終了後の…

オリエンスの死後、6年経ったある日の一幕。

繰り返し繰り返し、何度も同じ夢を見ている 身寄りのない奥井七緒は、１８の春に育った施設を出てひとりで暮らしている。幼い頃から人の負の感情が視えることは誰にも言えない秘密で、七…

「いつかはまだ遠い青」・ＳＳ 引っ越しが終わって2週間余りが過ぎた。俊臣は体調を崩してしまい…

両親の再婚に伴い、ひとつ屋根の下で暮らしてきた幼馴染みの立夏と俊臣。ふたつ下の俊臣のことを、いつしか立夏は好きになっていた。その気持ちを誤魔化し気づかれないようにしてきた立夏だっ…

義理の兄弟になったふたりのほんのひと時を切り取った、とても短い話。 次回連載する物語の前日譚になっています。

「月は、冷たいスープの中の底」SS 朔がいなくなったあと、寂しさに思わず高校の図書館に忍び込んだ準一は、そこで青桐を見つけるが…

「月は、冷たいスープの中の底」SS 冬の日曜日、その日は青桐の誕生日だった。だがその朝、朔の元に一本の電話がかかってきて、仕事に出ることになる。気持ちがすれ違ったまま、朔は仕事…

クラスメイトの青桐由也に突然声を掛けられてから、藤本朔の毎日は変わった。友達も多く人に好かれる青桐がなぜ自分を構うのか分からないまま時は過ぎ、次第に朔は青桐に気持ちを開いていく。…

男子高の保健医である能田先生と生徒会長の風間くんの、何でもない（？）日常。 ＊「雨を待つ」の登場人物が出てきます ＊エブリスタで連載していました

「誰もが夜に夢を見る」SS 　岩谷尊は何でもできる子供だった。何でもある程度は── 　ある日、通っていたピアノ教室で高橋と出会い… 　高校時代の岩谷視点の話。

「誰もが夜に夢を見る」SS 　いまだに篠原は５年前の出会いを真琴に打ち明けられずにいた。 　その中で篠原は真琴には内緒で、真琴の世話をしてくれていた今は亡き家政婦の墓の所在の調…

　ある事情を抱えて調査事務所で雑用として働く真琴（まこと）の元に、篠原（しのはら）という男が依頼にやって来る。依頼内容は大事にしていたものを捜して欲しいというものだった。多忙で手…

「卵を抱いて眠る」・SS 　 　旭を好きだと自覚した穂高は次第に距離を取っていく。時々旭の姿を見かけるたびに自分の思いに苛立っていた。旭が地元を離れたあと、旭の祖父に会いに行く…

　ある夜の帰り道、西森旭（にしもりあさひ）は街中で昔の知り合いを見かける。それは子供のころよく遊んだ、近所に住んでいた学年がひとつ下の幼馴染だった。いつしか口を利かなくなり、離れ…

雨にまつわる男子高校生ふたりの話。 語り手が交互に入れ替わる。 ＊エブリスタにて先行掲載していた作品です。

《セン・降下編》 かつてひとつだった世界は、人が神を天から引きずり下ろした時ふたつに分かれた。神を引きずり下ろし人間として、皇帝とし生かした世界を《シイ》、神が自らの半身を残し…

「魔術師の子供たち」SS 半年以上が過ぎ、専門学校に通いだした衿久に奥村から連絡が入る。待ち合わせ場所に向かうと、奥村は「鍵を返したい」と、衿久に言ってきて…

「魔術師の子供たち」SS 　ベーカリーALTOの店主・北浦は、ある朝店の預金のすべてが引き出されていることに気づいた。持ち逃げしたのは一緒に店を経営していた同級生の御堂だった。…

高校三年生の町田衿久（まちだえりひさ）はある日、自転車に撥ねられた猫を拾う。瀕死のその猫を近くの森の中にある診療所に持ち込んだのだが、そこには人の痛みを食べて生きる青年がいて… …

常盤が直の元で生活を初めてから４ヶ月が過ぎたころ、平穏な日々を暮らしていたが、ふたりはそれぞれに思うことを互い言えずにいて…

1週間前、見知らぬ人物から、8年前に失踪した妹の写真と手紙が届いた。兄である久我直(くがなお)は、その人物──送り主である常盤高史(ときわたかし)と連絡を取り、彼の住む町に向かう…

［あなたのことが好きなのにＳＳ］ 卒業後、市倉と同居することになった匡孝。引っ越して間もない休日の朝、突然匡孝の妹の佐凪が新居を訪れて…

［あなたのことが好きなのに・番外編SS］ カフェ食堂コンタットのシェフ浜村が、年に一度の風邪に倒れた一日の出来事。 その日、浜村が風邪で倒れたためコンタットは臨時休業だった。…

高校2年生の江藤匡孝は通っている高校の国語教師・市倉に毎日のように好きだと言うが、市倉には相手にされない。だが匡孝が市倉に好きだと言うのにはある秘めた理由があった。 すべてのこ…