遊月

雪の舞い降りそうに暗い、銀鼠色した雲の下。 おつかいの帰路を急ぐ小さな太郎さんが出会った、 可憐で不思議な双子の唄う、冬の歌。

浅賀君を見てるだけで顔が熱くなる。 浅賀君と話すだけで舞い上がってしまう。 一緒のものを見たくて、聴きたくて、触れたくて。 これって、恋、でしょうか…？

星の巡りを読み解いて国の行く末を占う、【星詠】と呼ばれる少女。 彼女は、今宵もひとり、夜天を仰いでは螢火のように胸を焦がす–––

想いを告げたい僕と、そうではなかった椎名さんの、短いみじかい物語。

ただ茫洋と日々を過ごしていた女子高生・佐倉澪。 寡黙で変わり者の化学教師・篠宮千暁。 珈琲の薫り立ち込める化学準備室で2人が織りなす、 ゆるゆると、進みも戻りもしない秘密の恋の物…

私の好きになる人には、いつも他に好きな人がいる。あの人を好きになっちゃいけない、でもどうしようもなく惹かれる–––ゆらり、揺れる、そして、堕ちる。 ▼title／カカリア様

努力家だけどお人好しで、頼まれたら断れずに面倒事を押し付けられがちな委員長。 授業にはほとんど出ないくせに成績も割と優秀、周りからの評判も何故か上々な相澤。 あんな男に関わる事な…

砂と瓦礫に埋もれる《砂の街》に ふたりきりで住む兄妹、叶哉と睡羽。 降り止まぬ雨に包まれる《雨の街》に ひとりきりで生きるピアノ弾き、柊真。 睡羽と柊真が出逢って、静かに、緩や…

おまえのママは人魚姫で 陸に可憐でちいさな娘を残し 海に還って行ったんだよ、と。 –––それは、あたしが眠ってしまう迄、 夜ごとパパが聴かせてくれた物語。 ▼title／Shk…

は、な、の、い、ろ、は。 穏やかに相思相愛な千紘と花織。 幼い頃の千紘を知っている高橋さん。 そんな高橋さんが気になって仕方ない吉野くん。 花の色が移ろうようにはらはらと過ぎてゆ…