ネバーギブアップ~普通そこは主人公に転生でしょ~の
最新話を公開しました。
遅くなりましたが
第40話から第42話を更新しました。
今回の話は、簡単に流して書こうかなと
考えていたのですが、アリアの部屋での
ネタがいい具合で降りてきたので
そのまま書いていったら、
いつの間にか結構書いていました。
申し訳ございませんが、どうか皆様
アリアの楽しい失敗の数々を
ご覧ください。
では、また次回お会いしましょう。
「は~~い、皆さん!アリアです。お久しぶりです」
アリアが手を振る。
「今回から暫く、シオンがお遣いで留守なので
わたくしが1人で頑張っていきナスね」
変な語尾に噛んだ自分に、アリアが驚愕した。
そして、何もなかったよねとこっちを睨みつけてから
言い直していった。
「ううん。あ、あ、っと。よしいけるわね。
今回から暫くは、わたくし一人で頑張りますね」
今度は噛まずに言えたことに小さくガッツポーズを
した。
「よし!うまくいったわね」
うんうんと自分の噛まずに言えたことに
満足そうな表情を浮かべた。
「ヒメちゃん、とっても可愛いわ」
「ヒメ、いつの間にこんなに成長していたんだ。
セツお姉ちゃんは、感動で涙が止まらないよ」
カメラの後ろから声が入ってきた。
「ちょっと!フウお姉ちゃんとセツお姉ちゃん、今回は
わたくしが立派に一人で頑張っていると
読者を思わせる作戦が台無しになってしまいましたよ」
頬膨らませてフウとセツを睨む。
「ごめんね、ヒメちゃん。お姉ちゃん、ヒメちゃんの
頑張りを見てたら、胸が一杯になってきちゃって
ついつい声を出しちゃったの。ごめんね、ヒメちゃん!」
フウに続いてセツが声を掛ける。
「フウねえの言う通り、ヒメのシオン姉ちゃん抜きで
頑張る姿に感激して、我慢できずに声を
掛けちゃったんだ。ごめんよ、ヒメ」
フウとセツが妹の成長に嬉しそうな表情で
詫びた。
「ま、まあ、そこまでわたくしを思ってくれているのなら
全然許せますよ」
アリアが頬を少し朱に染めて顔を背ける。
「もう、ヒメちゃんは何をしても可愛いわね」
フウが堪らず、アリアに抱き着く。
「ちょっと、フウねえ。私も!私も!」
セツがアリアを反対からフウごと抱き締める。
「お姉ちゃん、わたくし嬉し・・・。苦しいですわ」
思わず零れそうなった言葉を、しれっと言い直した。
そして、誤魔化の微笑みもフウとセツに向けた。
「!?ごめんね、ヒメちゃん。ねえ、ヒメちゃん、なんで
メガネをしているの」
「私も気になってた。どうしたの、ヒメ?」
心配そうに2人がアリアを見つめる。
アリアがそれに気づくと、静かに答えていった。
「お姉ちゃん、心配させてごめんなさい。
でも、目が悪くなったわけでは無いから安心して。
これは、こうした方が頭が良くなる気がするから
してるだけなんです」
メガネを何度か指で上げて、賢さを示そうとした。
「・・・!!お姉ちゃんは、ヒメちゃんがおバカな方が
好きだな。だって、お姉ちゃんに助けを求めて
くれなくなっちゃうよね」
「そうよ、ヒメ!おバカなヒメのままでいてくれた方が
セツお姉ちゃんも嬉しいな」
2人の答えにアリアが唇を尖らせる。
「お姉ちゃん、わたくしはおバカではありませんよ。
頭脳明晰な完全無欠のお嬢様です。
フンだ!」
「あ、ヒメちゃんごめんね。おへそを曲げないで
お姉ちゃんを見て」
「ヒメ、悪かったよ。ヒメは賢い妹だもんね」
「そうですよ。もう」
2人をやっと笑顔で見上げる。
「では、皆様、今回はフウお姉ちゃんと
セツお姉ちゃんにわたくしの
賢さを分かってもらえたので
この辺りでお別れにします。
では、皆様わたくし達と、
お出かけ中のシオンをよろしく
お願い致しますね。
ではまた次回お会いしましょうね。
バイバイ」