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「犬吠埼沖糧食盗難事件」あとがきのようなもの

どうも、こむらまことです。いつも応援していただきありがとうございます。
相変わらずの世の中ですが、みなさま元気でお過ごしでしょうか。


さて、全3回にわたる「犬吠埼沖糧食盗難事件」は、楽しんでいただけたでしょうか。
これは、船という一種独特な世界の話であり、朝霧まりかと菊池明の話でもあり、そして付喪神という存在についての話でもありました。

ちなみに、このエピソードの執筆に際しては、公益財団法人・燈光会様より情報提供をいただいております。燈光会ご担当者様方、快く応じていただきありがとうございました。


ところで、「うみコト!」の執筆にあたり常に苦心していることの1つに、「情報の取捨選択」があります。例えば、今回のゲストキャラのルミエールについてですが、彼の本体であるフレネルレンズについて、当初はもっと色々な情報を本文中に盛り込もうと考えていました。

フランスで製造され日本に輸入されたこと、戦災で一部破損し、その後修復されたこと、長らく愛知県の明治村で展示された後に犬吠埼灯台に帰還したこと、などなど。

しかし、最終的には全て省きました。以前の近況ノートでも述べましたが、「うみコト!」執筆動機の1つに「海や船に全く興味のない人にも海や船のことを知ってもらいたい」というものがあります。
そして、何の予備知識もない人に上記のような情報を一度に大量に並べ立てても、混乱させてしまうだけなんです。

なので、「うみコト!」における専門的な話は、本当に最低限しか扱わないことにしています。で、この「最低限」の取捨選択に、いつも悩んでいるという訳です。
(逆に海や船について詳しい人にとっては、この作品にはかなりの物足りなさを感じるとも思います)

あと、ルミエールが最初に降り立った船についても、もっと詳しく書こうと思ってたんです。
あの船は、一般(在来)貨物船という色々な種類の貨物を運ぶことができる種類の貨物船で、ルミエールが降り立った時は新幹線の車両を運んでました。
当初はこの情報も本文に載せる予定でしたが、結局全て省きました。


以上のような「情報の取捨選択」以外にも、色々な面で頭を悩ませながら「うみコト!」を執筆しています。そして、完結するまで常に悩み続けるのだろうと思うし、それが物書きとしてのあるべき姿であるとも考えています。

長々と書いてしまいましたが、読者の皆さんには堅苦しいことは考えずに、物語やキャラクター同士のやり取りを楽しんでもらえれば十分です。


最後に、次回のエピソードについて。

次回が、第1章最後のエピソードとなります!主役は菊池明で、海洋怪異対策室のメンバーが全員出てきます!一体、どんな人達なんでしょうか?
タイトルは「海難0527」になる予定です。0527は「マルゴーフタナナ」と読みます。
かなりの重要回となりますので、どうぞ楽しみに待っていてください!

更新日は、9月末頃を考えています。詳細が決まりましたら、またお知らせします。

それではまた!

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