• エッセイ・ノンフィクション
  • 詩・童話・その他

勧誘

よく宗教の勧誘を受ける。
「お時間よろしいでしょうかぁ〜?」
媚びた様な声で近づいてくるおばさん2人組。
何故いつも2人組のおばさんなのだろうか。
「いいですよ」
暇つぶしには丁度いい。公園でやる事もないし。
「本当ですか!ではお寺の方まで!」
オイオイオイ、僕は着いて行くなんて一言も言ってないぞ。
「いや、ここでお願いします。」
少し不満げな顔。
何故僕が休日に老婆2人の膨れ顏を見なければいけないのか。
「こんな宗教です。」「信仰対象は何々で。」「心がナンチャラカンチャラで。」
バッグから煙草を一本取り出し、吸いながら聞く。
「どうでもいい」という意思表示だ。
飽きた。
「ふーん、でさぁ。入信したら僕に何かメリットがあるわけェ?例えば『毎週牛丼一杯無料になります!』とか『煙草が半額になります!』とかさァ。
携帯会社でもやってるよ。そんなんで人を勧誘しようなんて甘ェんじゃあねぇかァ?」
なんてジョジョっぽい台詞を吐き捨てたかったけど、そんな勇気は持ち合わせていないので。
「興味が湧きました。パンフレット下さい。
後で家で見てみます。」
と適当に言った。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する