今年のハヤカワSFコンテストに出そうと今更話を考えているが、昔に思い付いた奴以外なかなか話が出てこない。
SFというと現在の社会にも通じるような、一歩先を見たような社会への問題提起などが含まれている……というイメージがあるのだが、そういう物語を思いつかない。
ロボットや宇宙人が戦っているだけでもSFのような気もするが、書きたい作品はもう少し高尚と言うか複雑と言うか、ちょっと考えさせるような内容にしたい。
それが出来ないのはSFを書く素養がないということか。そもそも小説を書く素養からして存在が危ういのだから、望みは薄いのかもしれない。
プロを目指すなら原稿用紙一万枚書けという話もある。四百万字となると十年くらいかかりそうだが、それが下積みとかんがえると何となく腑に落ちる。
結局書けるものでしか戦えないから、未熟を自覚していてもそれで投稿するしかないようだ。
きっと何者にもなれない。それは恐怖だが、年齢を重ねてきたのでそろそろ年貢の納め時なのかも知れない。だが今年ではない。少なくとも今はそう感じている。