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音読

いま長編のほうが大事な場面にさしかかってるので、ちょっと遅延気味の卯月です。(滅多にないことですが、ここはじっくりと)

ということで、半分現実逃避もかねていろいろしてました。カクヨムコン用のファンタジーの構想が月末までには欲しいけど、こればっかりは……。まあ、書き出したらはやいので字数的なところの心配はない。でも、「読者選考」を思うと萎えてきて他に出そうってなりそう。(あの足切り制度なんとかならんのかね?)

いやいやここは前を向いてですね。

そうそう、運営さまがこんなのやってますね。
【愛してやまないシチュをつぶやいたら誰かが書いてくれるかもキャンペーン】
https://kakuyomu.jp/info/entry/2024/10/18/120334

「今の読者はどんなキャラ、どんなシチュエーションが好きなんだろう?」というヒントがえられるかも。

こんな展開やキャラが出てくるだけでつい読んでしまう、「愛してやまない」シチュエーションをX(Twitter)上で発表するキャンペーンとのこと。

ざっと眺めたところ、おそらく「カク」人たちの投稿がいまのところ多いのではと思われます。まあ、よくある何かの(好きな)作品のイメージが並んでいる印象(まあ、そうなる)。たしかに読み専の方々がこういうのにわざわざ書いて投稿するのは、ハードルが高いでしょう。でも、市場の正直な声を一定数集められるとしたらその価値は図りしれず……。ぜひKADOKAWAさんの潤沢な資金をこういうところに投入して、カクヨム民に還元していただきたいなと思ったり。

うん。結局じぶんで考えるしか無さそう(まあ、それも楽しいのですけど)。


えっと、こんなカクヨムコンの愚痴を書きたかったわけではなく。

グレゴリー・ケズナジャットというアメリカ人なんだけども日本語で執筆する作家様であり(「鴨川ランナー」第二回京都文学賞受賞)、大学の准教授さん。彼のエッセイが現代ビジネスに載っていたので。

【言葉が「効率的」になる時代に、小説を音読することの「意外な効果」】
https://gendai.media/articles/-/139635

卯月は速読とかしますけど、これは日本語を第二言語とするグレゴリーの一つ一つの言葉を味わおうよっていう文章。言葉の物質性という表現がステキ。

「だが言葉に求めているのが情報伝達ではなく、物質性であれば、第二言語の魅力が見えてくる。第二言語だと、無意識に言葉の音や形を無視して、概念に還元することはない。言葉が単なる意味の容器になって、透明な存在になることもない。読む時も書く時も、一字一句をじっくり味わいながら進んでいく。」

例えば私たちが英語の文章を読む時の感じ。

長いこと学校教育で英語を学んで、大学入試に備え、大学でも語学の英語は必須で。でも、文学部でもない限り、この程度では英文の小説なんて読めやしなかったりする(論文より文学作品のほうがやっかいですよね)。

昔、ヘミングウェイの短編を英文で読んで、単語はそれほどでもないのに内容がさっぱり頭に入ってこないってことがありました。日本語の小説も同じだけど言葉の字面は読めても、内容が読めるわけでもなく。そんなことを思い出した。

で、彼は「音読」をする。

「昔受けた日本語の授業で、声を出して一行一行読み上げた時の快楽は今も忘れられない。ほぼ毎朝、目が覚めて最初にするのは、本棚からお気に入りの小説を手に取り、10〜20分程度、音読することだ。声を出して、ゆっくりと読み上げて、息を感じ、声帯の振動を感じ、一つ一つの言葉を作り上げる唇や舌の感覚を楽しむ。関係代名詞を軸にして急旋回する英語と違い、動詞に向かって滝のように流れていく独特のリズム、くっきりとした母音の舌触り。読んでいる間は翻訳不可能な、文字ですら表現しきれない言葉の身体的要素を意識せずにいられない。

この快楽は、幼い頃絵本を読み上げていた時のものとさほど変わらないだろう。ページをめくるのは遅いかもしれないが、高速な黙読よりずっと充実した読み方だと感じる。」

いやほんとうに。充実した「読み」というのはこういうことですね。

グレゴリーは谷崎潤一郎を研究していたりするので、谷崎の文章でも良かったのだけど、卯月は本日は再びヘミングウェイに挑戦するのでした。



この前の、なるみや 結構気にいったので別の曲を。人気のある「可愛いあの子が気にゐらない」も良いのだけど、こっちのほうが好き(なぜに評価がさほどでもないのか……。ああ、ハピエンじゃないからね)

【永眠のすゝめ - なるみや】
https://www.youtube.com/watch?v=C0QiZgDRPzk

それと、「ギラギラ」を出したらこれはセットですね。てにをは氏が天才すぎる。ギラギラとの対比で聴くと泣けてくる。

Ado】永遠のあくる日
https://www.youtube.com/watch?v=ZHAnZTVF_10

では。



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