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白鳥絵巻についての解説(名前と系譜について)

どうも、空廼です。

今日はタイトルのように今投稿している「白鳥絵巻」の解説について話したいと思います。

誰からも頼まれていませんが、一応歴史もの? 正確には神話もので基本古事記や日本書紀に基づいておりますが、どうしてもオリジナル要素というか改変があるので、そこら辺の説明をさせていただきます。

日本神話には主に「古事記」と「日本書紀」があるのはご存知でしょうか?

古事記は9世紀か10世紀に書かれた偽物の書なんじゃない? と言われ。

日本書紀は昔の国家が認定した歴史書。日本書紀は各地の伝説を纏めた書といったところでしょうか。

ちなみに古事記は日本書紀よりも前に書かれた説があるらしいです。調べたのが昔ですので、曖昧なのですが。専門家ではないので、ここでは私個人の解釈として受け取ってくれたら幸いです。

それ以外の違いもあります。まず古事記と日本書紀とでは、表記されている神様の名前が違います。あととある登場人物が古事記にはいるのに、日本書紀にはない、とか。内容も微妙に違うところがあります。

例えば、白鳥絵巻に名前だけ登場する本名がめっちゃくちゃ長い神様、邇邇芸命《ににぎのみこと》(瓊瓊杵尊ともいう)。それに関する神話なのですが、邇邇芸命が木花開耶媛命《このはなさくやひめのみこと》に一目惚れし、それを喜んだ父が姉の磐長姫命《いわながひめのみこと》と一緒に嫁入りさせましたが、磐長姫命は木花開耶媛命よりも容姿が優れていなかったため、邇邇芸命は磐長姫命を追い返してしまいます。

ここからが古事記と日本書紀の違いです。

古事記だと、磐長姫命は石のように長い「長命」を司り、木花開耶媛命は花のように短い「短命」を司り、磐長姫命を追い返したことで天皇一族の寿命が短命になったと書かれています。追い返していなかったら、石のように長命になっていたかもしれないね、とのこと(また、木花開耶媛命を「短い栄光」と例えているとかなんとか)

日本書紀だと、それが原因で子を宿した木花開耶媛命に磐長姫命が短命の呪いを掛けたと書かれています。そりゃ、怒るわな。

こんないった感じに違いがあります。


まず、白鳥絵巻は基本的に古事記に基づいています。
が、古事記は神様の名前が長く言いにくいため、神様の名前は基本日本書紀に基づいています。

古事記と日本書紀の名前の見分け方は最後の「みこと」が「命」か「尊」なわけですが、ここら辺はちょっとした蛇足です。例として神様の中で有名なスサノオミコトを出します。八岐大蛇退治で有名な天照大御神の弟君ですね。


【例】スサノオミコト

素戔嗚尊【日本書紀】
須佐之男命【古事記】


こういった感じですね。基本当て字みたいなので、なんかこういった感じになったとどこかの本で見たような気がします(当時は文字がなかったためとかそんな理由だったような気がしますが、ものすごーく曖昧ですのでさらっと流してください)

ちなみに、神様や天皇やその子息には様々な別名があります。

出雲大社の主神であるオオクニヌシ(縁結びの神様で、とある漫画ではゼウスの日本版と言われていました。ゼウスはギリシャ神話の最高神で、よく浮気をします。また別の漫画では、ゼウスは悪くなく便利な当て棒と言われていました)は
「大穴牟遅神《オオナムチノカミ》」
「葦原色許男神《アシハラシコノヲノカミ》」
などの別名があります。

実にややこしい!!

白鳥絵巻では有名な名前のほうを使用しております。

ちなみに、主人公である小碓にも様々な別名があります。こっちのほうが分かりやすいな、と個人的に思います。

尚、この解説には神様や天皇一族の名前がカタカナ表記されているところもありますが、ただ単に漢字変換するのが面倒臭いだけですので気にしないでください。



次に系譜……家系図についてです。

こちらも主に古事記を参考にしているのですが、やっぱり大分変えさせていただきました。

白鳥絵巻の主人公、小碓の父親である大足彦には、別名があります。「オホタラシヒコオシロワケ」というのですが、長い! これも前述のように日本書紀に基づいて大足彦になっております。

大足彦は謂わば「景行天皇」です。こちらのほうが有名ですね。ちなみに12代目らしいです。

小碓には母、稲姫の妹である針間姫がいるという設定ですが、この姉妹について少しだけお話しましょう。

古事記だとこの姉妹の名は「ハリマノイナビノオホイラツメ」と「イナビノワカイラツメ」と表記されています。
「ハリマノイナビノオホイラツメ」が小碓たちの母親です。

ちょっと待てよ? ハリマってつまり針間姫のことで、イナビノのイナって稲姫のことで逆なんじゃない? ってなっていると思います。

元々白鳥絵巻を書いたのが数年前のことなので、曖昧な知識なのですがこの二人、同一視されている節があるみたいで、別の人物として記載されているのは古事記のみみたいなのです。

ちなみに針間姫の息子、真若は日本書紀には見られない人物の一人です。
小碓の兄、櫛角別も書紀では見られない名前です。真若は古事記によると「イナビモワカイラツメ」の息子です。

それも踏まえて、色々と調べた結果と自身の解釈やその他諸々の事情も加え、稲姫の息子は小碓たち、針間姫の息子は真若と設定しております。

ちなみに古事記において、ハリマノイナビノオホイラツメにはもう二人、イナビノワカイラツメにはもう一人の御子がいらっしゃるのですが、ここは割愛。
白鳥絵巻に於いては、稲姫の御子は三人、針間姫の御子は今のところ一人だけとしております。

補足。宿禰という名前は残っていますが、詳しいことは分かっていないとか。大王の側近をしており、代々襲名だったという説があるくらいだとか。


以上が現時点の白鳥絵巻の解説です。

前述の通り、白鳥絵巻を書いてとりあえず一巻分だけ書き上げたのが数年前(実際は元ネタが10年前のものですが割愛)なので、その時調べた知識が曖昧で、どうしてこの設定にしたのかもどうも覚えていないところが所々あります。が、白鳥絵巻はこの設定で貫きたいと思っております。

白鳥絵巻を投稿する際、校正した時に痛感しました。
歴史物や神話物はどうしてこういう設定にしたのか、メモを残しておくべきだ、と。

皆さんも気を付けてくださいね!!!

一番覚えているのは、白鳥絵巻の元ネタを考えたあの瞬間の「倭健って女装したの? しかも女装した姿を見て誰も男だと疑わなかった? ということは倭健って女顔?? フ~~~~~~~~~!!!!↑↑↑」な感情です。自分、どうしようもないな。

では、白鳥絵巻の解説を終わらせたいと思います。
ここまでお付き合いしていただき、ありがとうございました!

白鳥絵巻は一応最後まで予約投稿しているので、そちらも最後までお付き合いしていただけたら幸いです。

ではでは!

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