https://kakuyomu.jp/works/16818093078644908853/episodes/16818093083803684942台風が来る前に施設へオムツを持っていった。
そして、夫の爪が伸びていたので爪切りして、洗面台と歯ブラシとコップを綺麗にする。
食事の時間になり、若い女性介護士さんが部屋に来ると、夫はお世話をされながら
「な、この人可愛いだろう」と私にいう。
「うん、そうだね。施設でナンバー1?」と問うと「そうだ」なんてご機嫌である。
そして私には「帰れ。帰れ!」と言って、部屋を出て行った。
脳が壊れたから人格が変わったのか、もともとこういう人だったのか、今ではよくわからないけれど、なぁんで結婚したんだろう? とは思う。
ただ、若いころの夫の写真をみると「あぁ、私はまたこの人に恋をするんだろうな」と思えるから腹が立つ(笑)
だから、神様にお願いする。
来世では夫に出会いたくないので、同じ時代に生まれないようにしてくださいって。