今日もまた嫌いな男の爪を切る 皮膚に食い込むその前に切る

 今日もまた嫌いな男の爪を切る 皮膚に食い込むその前に切る


 左半身麻痺の夫。左の指は拘縮し、ずっと握られた状態のまま。その爪が伸びている。施設は人手不足で、爪切りまで手が回らないのだ。


 さすがに爪が皮膚に食い込むのを放っておくわけにもいかないので、私が切っている。ただそれだけ。

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