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鏖の詩

鏖の詩は一部でわたしの最高傑作とよばれていたのだけれど、書いた本人は何がいいのかまったく判らなかった。

もともと阿部和重の「鏖」は多分こんな感じと思って書いたものだ。
でも、「鏖」は読んだこと無いし、多分ぜんぜんちがう話だ。

まあ、そんなに評判いいならひとつ長編化してみようと思って「皆殺しの歌」を書きはじめた。
でも、皆殺しの歌っていえばリオ・ブラボーだよなと思い、リオ・ブラボーといえば、ジョン・カーペンターの要塞警察だよなと考え、要塞警察を書こうと思った。

ファミレスで銃撃戦をやる話は、革命九号(これはビートルズの歌詞を無断引用してる)でやっちゃったから、そこは割愛した。

で、ずっと大人になった御子柴マヤを書いてみたいと思っていたので、この機会にその話を書こうと思った。
さらに、なろうテンプレの話も書こうと思ったので、それを書いてみた。

結局、一体何のためにこんな話を書いているのだろうという気がしてきたので、「鏖の詩」を読み返してみたんだけどやっぱり何がいいのかよく判らない。
むなくそが悪くなるだけ。
でも、阿部和重の「鏖」もそんな感じだと思う。

結局、よく判らないまま、「皆殺しの歌」を書いている。

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