これから話すのは、遥か昔のおとぎ話。
全ての始まりはそう――何もない無の中に、一つの光が生まれた事から。
その光に釣られる様に新たな光がまた生まれる。
二つはお互いを区別する為に、片方が色を持ち、もう片方が時を刻んだ。
そうして世界は色付き、時を刻んで繫栄していった。
第一幕 ―Cecilia―
彼女は何も持たないと決めた子。
彼女は過去を閉じ込め、自分を消した子。
そんな彼女に運命が迫る。
世界を揺るがす程の巨大な運命。
彼女はその中で何と出会い、何を見出すのだろうか。
第二幕 ―Time Doll―
その少女は感情を持たない。
感情を持たず、ただ時を刻み、時に流れる人形。
そんな少女はある少年と出会う。
そして、その出会いは少女の時を動かし、色を与えていく。
人を知った少女は、時に何を見出すのだろうか。
第三幕 ―Collar Wizard―
世界の始まり。それは色である。
色を持たぬ者は色を探し求める。
色を持つ者は色にしがみつく。
世界に蔓延る絶対を覆す者が現れた時、彼らはどのような答えを出すのだろうか。
今一度、君に問う。君は一体、何者だ。
第四幕 ―Miscot―
定められし運命と名を持つ者達。
彼らは運命に抗う力を手に入れた。
問い続けよ。自分とは何者だ。何を欲しているのだ。
そしてその問いの先にこそ、全ての答えがある。
終幕 ―Tina's Dream―
時は繁栄と成長。色は唯一無二の光である。
では、彼らが誕生した無とは何なのだろうか。
何故無は存在し、この世界に光を見出したのだろうか。
全ての物語はここに集い、その答えを導き出す。
三つの魔法から紡がれる幾多の物語たち。
私がこれから語る物語に、君達は何を見出すのだろう。
だがこれから始まる旅の前に、一つ覚えておいて欲しい。
これは現実でも異世界でもない【夢】のような物語だという事を。
さぁ、始めよう。これは、遥か昔のおとぎ話である。