こんにちは月野夜です(/・ω・)/
自分、感じたことを直ぐに伝えたい病なんです(笑)
小説も書いて直ぐ見せちゃうタイプなので推敲とか本当に苦手なんです……
だから拙い小説なのかもしれません(´;ω;`)
さて本題ですが、先日松本清張賞の受賞作『オール・グリーンズ 万事快調』を購読してます。まだ読み終えていませんが2/3は読み終えたので感じたことを書いていきます。
ま、簡単に言えばこれは新人が書いた小説なんです。完成度はさほど高くないと感じてます。
上手い、と感じる部分はそんなにないかな?やっぱりプロの作品を読んでるとこういう無味乾燥な表現になってしまいますが、新人の作品なのだからそう感じても良いと思います。
じゃあ新人の作品だけの評価で言ったら?ということで自分が過去に読んだことのある新人作品の中なら記憶を引っ張り出して比べてみましょう。
まずは新潮ミステリー大賞を受賞した『レプリカたちの夜』一條次郎さんの作品。
なんといっても審査員があの伊坂幸太郎さんでしたから、絶賛してたから……
読んでみて、なんじゃこりゃ!?という気持ちで胸がいっぱいになりました(笑)しかも悪い意味でね。
何を伝えたいのか、全く理解できず、そして何をもって結末を迎えたのかも分からなかった。ノーマルな自分には面白いとは言えなかった作品でしたね。あと作者さんは未だにブレイクしていないし消えかかってるといっても過言ではないですね。
では次に、新潮ミステリー大賞の前身、新潮ミステリー倶楽部賞の最後の受賞作、伊坂幸太郎『オーデュボンの祈り』です。
まだ自分が小説を書きだして間もない頃に読んだ作品でした(初読時)。その時の読書歴も浅くて、読み方が下手だったので最初の感想は、「意味わからん(笑)」でした(;^ω^)
速攻で訂正しますが。一昨年の読み返して、「なんだ、ただの天才か」と評価が一変(笑)
伊坂さんに関しては新人時代から天才でした。文章が上手い、読んでいて「?」と感じるところがほぼない。
伝えたいことがはっきり書いてある。など、非常に分かりやすい小説でした。
『レプリカ~』と比べるまでもなく、設定は両作斬新ではありますが、文章力やその文章の内容にハッキリと差があるように感じられました。
さて最後に『オール・グリーンズ 万事快調』についてお話していきます。
こちらの作品は今年の松本清張賞受賞作品となっています。工業高校に通う女子高生が大麻を栽培するという画期的なお話!!
冷静に考えて、伊坂さんがデビューしたのが2000年でこちらの作品が2021年で約20年の差があります。
じゃあ20年前にこのような作品が受け入れられたかといえば、たぶん叩かれていますよね、不謹慎だって。
それだけありえなくはないという変なリアリティーが社会全体を覆っているのが現代です。
喫煙や飲酒が低年齢化しているうえに、大麻関連も未成年が関わっていることが多い。時代の変遷とでも言いましょうか、ですから受賞にふさわしいテーマだったと思います。
では内容の方に移ります。
文章力は上手いとまではいかないと思いますが、丁寧ですね。ユーモアも時折り混ぜつつ、歳の差のせいで感じ取れない部分があるのかも知れないので、作者と同年代の人は非常に面白いと感じるかもしれないですね。
この作品と『レプリカ~』の共通するところがありまして、作者のパーソナルな部分がかなり多く書き込まれています。小説、映画、音楽など作者の趣味の範疇を越えたマニアックな感情が多く書かれていました。
伊坂さんの『オーデュボンの祈り』でも伊坂さんの好きな音楽について書かれていましたが、僕の感じた印象では他2作品と明確な違いがありました。
知識と愛情、です。伊坂さんには音楽に対する愛情が伝わってきましたが、他2作品には知識の羅列程度にしか伝わって来ず、何やら作者のジイを見せられている感が半端なかったです……
伊坂さんは処女作から伊坂ワールドを展開させていました。それは作者のパーソナルな面を武器にするのではなく、作者の思い描いた世界観を存分に味合わせてくれる小説です。
新人賞ではパーソナルな面を全面に出し切ったほうが受賞しやすいかも知れませんが、その後を考えると、それだけでは辛い、というのが結論かな。
結局、伊坂さんのヨイショになってますが(笑)これ本当にそう感じたから書いたまでです。
知識をひけらかすよりも愛を伝える努力をもっとしよう!そんな感じです(*´ω`*)