カクヨムのサイトを見ているとよく「書籍化」達成という自己宣伝を見かける
自身の作品は書籍化とは程遠いので、書籍化がどの程度のものなのかは全くわからない
でも以前小さいながら絵本出版社に勤めた経験もあり
期末には印税計算のお手伝いもしたことがあるのでその一端をご紹介したい
絵本という特殊なジャンルなのでそのままカクヨムと同列には比較できないことはお断りしておく
まず職業作家さんの場合、初刷は3000〜5000部が多い
それが出版社としてギリギリの損益分岐点になる
絵本一冊1000円として3000部売れれば300万円
印税は契約内容にもよるが10%が相場なので作家さんの収入は全部売れて30万円である
でも現実は厳しく重版出来なんてのはほんのわずか、印税も年間10万円を超える人は数えるほどだった
そして期末になると売れ残り本の廃棄が始まる
だいたい書店の返品率は平均40%ぐらいなので、中には半分以上返品なんて悲惨なケースも
もちろん他社で出版している人もいるので全年収は不明だが
執筆収入だけでメシが食えている人はごくわずかだったようである
今は芥川賞作家ですら執筆だけでメシが食える時代ではなくなった
講演やサイン会などいろいろなイベントに出て稼ぐことも必要である
多分「書籍化」された作家さんだけが現実をご存知だと思いますが