『初恋リベンジャーズ』の第二部・「第4章〜推しが尊すぎてしんどいのに表現力がなさすぎてしんどい〜⑳」を投稿しました!
第4章の告知では、『初恋リベンジャーズ』という作品を執筆するにあたって、参考にした書籍などを作者に代わってご紹介してきましたが。
最終日の本日は、月曜日に続いて、文芸部の天竹葵が、オススメ本を紹介させていただきます。
第二十回目の今回はこちらです。
『推しが尊すぎてしんどいのに語彙力がなさすぎてしんどい』
出版社:一迅社
執筆者:ポストメディア編集部
〜レビュー〜
「やばい」
「しんどい」
「尊い」
「うれしみ」
「むり」…………
日々あふれ続ける推しへの想いを何とかうまく表現したい、そんな語彙力急募のオタク女子のための、感情別の逆引き類語辞典が爆誕!!
その「むり」は、「好きいいいィィィィ!!!!」という意味なのか、「悲しみ……」なのか。
その「つらい」は、「最高ォォォォォォォォォ!!!!」なのか、「限界がきている」なのか。
オタク特有の機微と塩梅、ウィットに富んだ言葉選びと、世界に向かって叫びたいほどの熱量。それを上手く、面白く、センスよく表現したい。そして、リプ欄・コメント欄でやりとりしている同志にも、いい感じの言葉をかけてあげたい。
そんなことを考えたことはありませんか?
本書では、言葉の意味解説、さまざまな例文を交え、現代のネットスラングを延べ800語以上収録。
さらに、SNSに精通した方々に、楽しく使いこなす秘訣、バズらせるコツなどを直撃インタビュー。
人気者になるためのコツを、たっぷりご紹介します!
それぞれの感情を表す多彩な表現(=語彙力)を、逆引き辞典にまとめました!
もう、おわかりのとおり、第4章のサブタイトルは、本書を下敷きにしています。
第4章は、ファンやフォロワーからの《推し》と言う感情が裏テーマになっているのですが、その主題に相応しいタイトルの本かも知れません。
さらにもう一点付け加えるなら、おそらく、本書のタネ本は、月曜日に取り上げた『感情類語辞典』。
月曜の紹介時には触れませんでしたが、この『感情類語辞典』の方は、海外で編纂された書物であるため、
「いくつかの感情の表現方法が日本とは異なる、もしくは、違和感を持たれるものもある」
と言う指摘もありました。
そこで、その『感情類語辞典』を現代の日本に適した表現方法を提示しようという高い志を持った──────か、どうかは正直わかりませんが……。
短文で直情的なコミュニケーションを得意とするSNS世代のニーズには合っている内容かも知れません。
いつも「話しが長い」と言われている私自身や、『初恋リベンジャーズ』の作者のような書き手は、手短かに感情を表す表現の参考資料にしようと考えているところです。
正直なところ、『感情類語辞典』のような、作家志望者への細かな配慮が成されているわけではありませんが、ネタ本として、また2020年前後のネット文化を記録するという意味では意義があるとも思えるので、気になった方は、手にしてみてください。
本日の更新
第二部・「第4章〜推しが尊すぎてしんどいのに表現力がなさすぎてしんどい〜⑳」
第4章の最終話もお楽しみください。
(芦宮高校文芸部・天竹葵)