『初恋リベンジャーズ』の第二部・「第4章〜推しが尊すぎてしんどいのに表現力がなさすぎてしんどい〜⑫」を投稿しました!
第4章の告知では、『初恋リベンジャーズ』という作品を執筆するにあたって、参考にした書籍などを作者に代わって紹介中!
第十二回目の今回はこちら!
『ハイスクールUSA』
出版社:国書刊行会
著者:長谷川町蔵・山崎まどか
〜レビュー〜
いまやアメリカ映画のメインストリームの一翼を担う「学園映画」。日本では誤解され続けてきた、この一大ジャンルムービーの楽しみ方を徹底解説した、前代未聞・空前絶後のアメリカ学園映画ガイドブック。
著者いわく「おおげさにいえば、カイエ・デュ・シネマに書いていた若者たちがヒッチコックやハワード・ホークスを発見したように、ヨーロッパの映画人たちが小津安二郎を発見したように、私たちはアメリカ学園映画を発見したのである」
アメリカのユースカルチャーをこよなく愛する長谷川町蔵と山崎まどかが語り尽くす学園映画のすべて。映画に込められたメッセージと社会的背景を解き明かします。
過去三回に渡って、ちょっと重いテーマのドキュメンタリー作品が続いたので、今日は少し趣向を変えて、映画の解説本をご紹介。
二十一世紀に入った日本では、かつてに比べて影の薄くなりがちなアメリカ映画だけど、その中でも、あまり光が当たることのなかった、学園・青春映画の魅力に迫った一冊。
この本の最大の見所は、アメリカの学園モノに欠かせない「スクール・カースト」が、どのように描かれてきたかを時系列に沿って、分析しているところ。
著者によると、その端緒は、以前に黄瀬くんが紹介してくれた『フェリスはある朝突然に』のジョン・ヒューズ監督にあるそうだけど、アメリカの高校にスクール・カーストが生まれる文化的背景まで解説してくれる点は、とても勉強になったわ。
日本とアメリカを比較すると、中学校・高校生活には文化的な違いも多いかも知れないけど、スクール・カーストを通して描かれる各キャラクターの特色の分析は、創作活動においても役に立つ面が多いんじゃないかしら。
学園モノやラブコメ作品を執筆している作家さんには、とくにオススメしたい一冊。
本日の更新
第二部・「第4章〜推しが尊すぎてしんどいのに表現力がなさすぎてしんどい〜⑫」
今回もお楽しみください。
(芦宮高校広報部・花金鳳花)