子供の頃住んでいた家の近くに大きなカリンの木のある洋館がありました。
たわわに実る黄色の実は美味しそうだったけど、洋館はお化け屋敷みたいでなんだか怖かったです。
周囲の家々とは明らかに浮いた雰囲気の建物は何か得体の知れないモノが住んでいそうで近くを通るたび怯えていたのです。
昔から妄想逞しい子供でしたから、自分以外は人間ではないかもしれないなどと想像して泣いていました。
もしくは自分が人間ではなく、いつか何かに連れ戻されると思っていました。
北欧圏に残る「取り替え子」の話を読んだ時もビビりましたねえ。
妖精やトロルが地獄に払う10分の1の税の代わりに連れ去られる子供と人間の子を交換するのです。
パターンは色々あって交換して結婚するお話もありました。
「黒い子守唄」はなんとなくそんなことを思い出して書きました。
カリンの花言葉は「唯一の恋」です。
あ、さっき「一途な愛」と間違えちゃった。
_(┐ ノε¦)_