いつも『ご令嬢とぶつかった私、賠償金に世話役を請求される』を読んでいただき、ありがとうございます。
まず、この近況ノートは、最新話まで読まれた方のみ、続きをお読みください。
初めに、第626話と第627話の公開を取り消しました。
理由は、内容を変えたいと思ったからです。
この話に対し、賛否のコメントをいただきました。
しかし、それはきっかけであって、明言しておきたいことは、そもそも私自身が書いているなかで、どこか違和感を覚えながらも続け、投稿してしまったことにあります。
原因は、『ハンナとアンナ編』において、元々考えていたプロットに対し、書きながら内容を大幅に変更したことにあります。
まず、アンナというキャラは初期プロットにおいて、存在していませんでした。
ルイーズもいませんでした。
最初は、去年の12月に登場した恭子とハンナの物語でした。
そこから4月にハンナを登場させたさい、アンナという双子が存在する設定にし、それに伴い、二人の母親であるルイーズも加えることになりました。
さらに、アンナもハンナも生きていたという結果になりましたが、初期プロットでは、みなさんの中にはこうなるかもと思っていた方もいたかもしれませんが、ハンナの心臓がアンナに移植された、という設定でした。
つまり、ハンナはすでに亡くなっている設定でした。
これを軸に、4月以降ずっと話の考えていましたが、ハンナというキャラを書き続けていた私が、愛着が湧いたといいますか、ハンナを死なせたくない、と思い、9月に入って、ハンナが実は生きていたという設定に練り直しました。
9月からは、ハンナとアンナの過去を書いていく予定だったので、後戻りはできないとまで来てしまいました。
それまでにぽろぽろと撒き散らしていた伏線のつじつま合わせなど、結構大変でした。
ですが、結果的に、ハンナが生きていたという設定にしたことに後悔はありません。
しかし、初期設定における、ハンナは亡くなっていて、ハンナの心臓と一緒にアンナがこれからを生きていくという設定は没になりました。
公開取り消しをした2話で、私はアンナを二人と結ばれる結末を書きました。
これは、初期プロットで、残されたハンナに対する救済のような感じでそうしていたからです。
ちなみに、もっと初期のプロットでは、恭子ががんで余命がなく、つかさと都子にハンナを託すという設定も考えていました。
そういう経緯もあって、孤独になってしまったハンナが二人と結ばれることで幸せにできればと思っていました。
でも、最終的に決めた未来は、ハンナもアンナも生きていている、ハッピーエンドでした。
初期プロットから内容を大幅に変えたにも関わらず、私はなぜか最後のところはプロットどおりにしようと思っていました。
つまり、ハンナ(アンナ)が二人と結ばれるという設定です。
だけど、アンナにはハンナがいて、家族がいる。
帰る場所がある。
なのに、二人と結ばれるストーリーにしてしまった。
書き終わって投稿した後、不安に襲われました。
これで本当にいいのだろうか、と。
それでも書いて投稿してしまったからには、と自分に言い聞かせ、このまま続けようと思っていました。
実際、この結論で話を続けると、このあとのストーリーをどうしようかと思うこともありました。
正直、どうして自分でもこれを書き、投稿してしまったのかと思いました。
歩いた道が変われば、目的地についたときの気持ちだって変わるはずです。
だけど、私はプロットに、自分の頭の中で何ヶ月も考えていた結末を迎えさえてあげたくて(独りよがりな結果となりましたが)、無理やり結ばせてしまいました。
私は、小説を書いているとき、ある程度キャラクターの設定を考えると、あとはキャラクターに自由に動いてもらうようにしています。
だけど、この2話に関しては、私が無理やり軌道修正させてしまいました。
最新話まで読んでくたさった方は、つかさと都子のこともよく分かってくれていると思います。
もしかしたら、客観的に見られる点では、私よりも理解してくれているかもしれません。
だから、こんなのつかさと都子じゃない、と思ってくれた方もいたかもしれません。
そう思った、思ってくれたくれた方がいたのなら、作者冥利に尽きます。
なによりも、今後投稿する話すべてを歪ませずに済みました。
私自身が取り返しのつかないことをしたと思い、書くことを止めていたかもしれません。
賛同のコメントも本当にありがたかったです。
ですが、それと同じくらい、もしかしたらそれ以上に、意見するコメントを書くことは、とても勇気のいることだったと私は思います。
ですが、私はそのどちらのコメントにも救われました。
すでに読まれた方にとっては、少し戸惑うことになるかもしれませんが、今一度、つかさと都子のことを考え、話を書き直させていただきます。
話をうまくまとめることもできず、長文(いいわけ)になってしまいましたが、どうか、今一度チャンスをいただければ、これからもみなさんが思い描いているつかさと都子の物語を提供できると思いますので、見守っていただければと思います。
それでは。