そういえばご報告していなかったので更新。
脳梗塞で倒れ、入院した母ですが、懸命にリハビリに励んだお陰ですっかり元気になりました。退院したばかりの時は僕の介助が必要でしたが、今では一人ですたすた買い物に行ったりしています。後遺症もほとんどなくなりましたね。
心の底から思います、母の気合や生命力ってとてつもないなって。癌になったときなんて、手術室に行くときに「行ってきまーす」と僕達に笑顔で手を振って、自分の足で手術室まで歩いて行ったり。本当に気丈な人です。卵巣が原発で、卵管にも転移。もしかしたらリンパの方まで転移している可能性もあったというのに。
母の手術は約六時間の長期戦。これだけでも、如何に大手術だったのかは想像に難くありませんでした。僕は待合室でただただ祈ることしか出来ず、情けないやら歯がゆいやら、様々な感情を抱きながら待ち続けました。結果として、母は手術に耐え、病魔に打ち勝ちました。
それで、今まで僕が書籍化にこだわっていた理由について。母の夢は、僕が書いた小説が書籍化され、本屋さんに並べられている光景を見ることなんです。僕の夢でもあり、母の夢でもある。だから僕は書籍化に強いこだわりを持っていました。
だけど最近は、母は僕がタイピングする姿を見るだけで喜んでくれるんです。そりゃそうだなと思いました。僕が約三年間苦しんできた姿を一番間近で見ていたわけですから。なので僕が元気になればなるほど、母は嬉しそうに笑ってくれています。だからこそ思います、書籍化よりも僕が元気になることが一番の親孝行なんじゃないかと。もしかしたら僕は、書籍化に固執することで自分自身を縛っていたんじゃないかって。
書籍化はもちろんしたいです。だけど固執するのはもうやめることにしました。とにかく元気になること、そして書くことを楽しむこと。それを一番に考えることにします。母の夢は叶えてあげたいですけどね。
そんな感じです。今は創作できるまでに回復してくれたことに感謝をしながら、その幸せを噛みしめることにします。