あの鳥は~まだうまく飛べない~けど いつかは風を切って知る~
はい、52話でもって第3章は終了となります。
知性をクローズアップした割には、まったく知性的な話にはなりませんでした。もう後半は未来の航空考古学と、宇宙土木作業のお話になっていましたね。
ところで、タブレット端末やモバイルパソコンと電子図面により、現場事務所内から重機を遠隔オペレートはおろか、工事全般まで管理するというスマート工事モデルは、某大手ゼネコンさんが実地で試験運用をしています。すごい時代になったものですね。
それで本編でしたが、特に誰が悪い訳でなく、悲劇が隠されていた訳でもない。判り易い悪党が派手に爆発四散する事もない。この煮え切らなさ、完全に私の作風ですね。
そもそもどうして、こんな話になったのか?
その切欠は少年時代に読んだサイバーナイトの副読本だかにあった、どこかの星で食用にされている――たしか――巨大カタツムリが、どうやら知能があるらしい、そんな小咄にあったような……
そして最近読んだ林譲治先生の『コスタ・コンコルディア』での、孤立した宇宙移民に降りかかる困難……この辺りにバッチリ影響をされた訳です。
それで勢いだけで書き始め、後半で辻褄合わせの積み上げに手間取り、投下ペースが落ちる始末。
あと『シンデュアリティ』でゴミ拾いに精出してたとか……
これで最もおつむが足りていないのが誰かハッキリとしたところで、以下、次回予告らしきもの。
レオナルド達との合流前に請け負った仕事は、ブン投げっぱなしの伏線のひとつへとシンを誘います。
そこでは思わぬ再会と、新たな宇宙の謎が待っているトカ、いないトカ。
次章も頼りの無い航路を、あっちへフラフラ、こっちへフラフラするのでしょう。