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「アンチなろう系」って実は簡単なんじゃねって話

 ぶっちゃけ、簡単だと思ってます。
 なろう系作品の特徴って、主人公の都合のいいように現実的な要素を曲げまくっているという点だと思うんで、逆に同じ世界観で現実的な路線を徹底すればアンチになります。
 例えばハーレム系ですが、まずは某社長がしゃべっていた小話を聞いてみてください。

日本人「そちらの国では、一夫多妻制なんですってね。羨ましい」

中東人「あなた結婚されてますか?」

日本人「ええ」

中東人「では、あなたの今の奥さんが、2人になったと想像してみてください」

日本人「絶対嫌です! そんなの御免だ!」

 一対一の男女関係ですら些細な事で揉めることもあるんですから、それが複数になったらどうなる事か。権力争いは絡んでないから大奥レベルの醜い争いにまでは発展しないにしても、そんな状態のパーティを引き連れて冒険なんてしてたらどうなることかって話です。
 これをリアルに描写するだけで、アンチなろう系になるんじゃないですかね?

 他にも主人公が山ほどのイノシシを狩って、村人に喜ばれるなんてシーンもありがちですが、現実的に考えれば翌年から森の生態系が崩れて食糧難になるんじゃないですかね?
 そもそも物凄い能力を持って転生したところで、そこが平和な時代だったら宝の持ち腐れですよね(平和な時代と戦争の時代が半々だとしても、確率二分の一)とかとか、考えればいくらでもできます。
 有名ななろう系主人公を模したキャラを悪役にした作品が変に有名になってしまいましたが、わざわざそんな敵を作るような真似しなくてもいくらでもやりようはあったという事なんです。

 そもそもなんで”なろう系”が流行るのかといえば、劣等感のある人がそれだけ多いって事なのでしょう。
 ざまぁ系とか、もろに劣等感のある人が”自分を馬鹿にした奴を見返してやりたい”って思いを反映したものですし、人から賞賛されていい気分になりたいって承認欲求も劣等感の強い人ほど持つものです。
 ただまぁ、なろう系をいくら読んだところで一時的に気持ちよくなるだけですぐ醒めちゃいますので、劣等感そのものを克服する事を考えた方が建設的だと僕は思います。一生涯劣等感を抱えたまま生きていくと覚悟しているのなら、話は別ですが。
 あとこういう話をすると、”出世して偉くならないと自分の劣等感は拭えない”などと考える人もいますが、それ間違いです。会社のお偉いさんで部下をゾロゾロ連れて飲みに行って自慢話する人とか、わざわざ大勢の前で大声で部下を叱る人とかいるでしょう。あれ承認欲求の現れです。出世してそれだけのイベントをやったところで、その人の劣等感は消えないんです。だから常に誰かに自分を認めてもらわないと、不安で不安で仕方ないんです。当然、現実になろう系主人公のような体験をしたって同じです。
 僕の書いてる小説「https://kakuyomu.jp/works/16817330657060896543」には、いずれそれに対する答えも書く予定です。書きあげるまでにもう少し時間は掛かりますけど。
 ここで書けよって思う人もいるだろうけど、説明が難しいし、長いし、面倒なんで勘弁してください。
 ただ、一言付け加えておきますと、そいつは力や権力を得る事で解決すべき問題じゃあないんです。なのに世の中は力を得てなんとかするお話ばかりに溢れている。それがミスリードになっているのだと僕は思いますね。

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