小説を書いていてやはり気をつけなければいけないのは、緩急や起承転結でしょうか。
山も落ちもない話をグダグダ書かれても、読者の方はつまらないでしょうし。
説明回の書き方って本当難しいですよね。
落ちのある話ということで私の過去話を一つ。
昔私が住んでいた家には、柚子の木がありました。
毎年冬至の時期になると、家族みんなで収穫をするのが恒例でした。
当時幼かった私は、父が木から落とす柚子を下で受け取るのが役目で、籠を柚子で一杯にしては庭と家を往復していました。
柚子の木は大きく、沢山の実をつけています。
父は大喜びではしゃぎながら、大きなハシゴを木に立て掛け、その上で収穫をしていたのですが、何かの拍子にハシゴが倒れ、父は木の枝に宙ぶらりんになってしまったのです。
大声で必死に助けを呼ぶ父。
私も焦って籠を放り出し、父を助ける為に駆けつけようとしました。
しかし運が悪いのは重なるもので、私は途中にあった水溜まりに足を滑らせ、盛大に転んでしまいました。
それを同じく助けに来た母が私を見て大爆笑。
転んだ私自身も泥まみれで大笑い。
父は力尽き、木から落ちた。