※ネタバレが含まれておりますので、ストーリーを楽しみたい方はブラウザバック推奨。
5・5章の謎——坂田金時のキャスターは誰だったのかを考えてみた。
天覧聖杯戦争とは、七人のマスターと七騎のキャスターによって繰り広げられる、特殊な聖杯戦争。
まずその七人は、
雷光さん。
酒呑ちゃん。
紫式部さん。
綱さん。
碓氷さん(すぐ敗退)。
卜部のおっさん(すぐ敗退)。
蘆屋道満。
そして坂田金時——と。八人。
七人なのに八人存在するマスター。
次いで召喚された英霊は、
ナーサリー(雷光さんのキャスター)。
パラケルスス(酒呑ちゃんのキャスター)。
バベジン(紫式部さんのキャスター)。
メディア・リリィ(綱さんのキャスター)。
正体不明(碓氷さんのキャスター)。
正月不明(卜部のおっさんのキャスター)。
リンボ(蘆屋道満のキャスター)。
と、明かされている七騎のキャスターとマスターがこの通り。
八人目のマスターである金時のキャスターは、最後の最後までその正体も行方も不明のまま、ストーリーは終わりましたね。
じゃあ金時のキャスターは誰だったのか?
ストーリーの中に登場した玉藻の前なのだろうか——いや、違うと思う。あくまで思う、なのですが。
5・5章の玉藻の前は、そもそも英霊という存在なのかも不明。おそらく玉藻の前は、英霊ではなく、あの時代の怪異だったのではないですかね。酒呑ちゃんやバラキーちゃんが普通に存在していましたし、あの時代において怪異は珍しいものでもないようです。
玉藻の前は、あくまであの時代の怪異として登場したと思います。
もっと言えば、あの玉藻の前は、タマモナインにわかれる前の玉藻の前かと。意味深な言葉を残してましたし。
なので玉藻の前が金時のキャスターだとは思えない——なら、金時のキャスターは誰か。
それを考えてみると、そもそも金時は本当にマスターだったのか——という疑問が浮かびました。
ええまあ、金時の手に令呪が浮かび上がっていると主人公も確認済みですが、それ本当に令呪だったのでしょうか。
主人公が確認して令呪だと言っていたので令呪だと思うのが普通——ですが。
でも。
お空に文字書く変態が居ましたよね。
マーリンとホームズを合わせたハイブリッドみたいな変態がいたじゃないですか。
つまり安倍晴明なのですが、お空に文字を書けるなら、金時の知らない間に手に令呪に似せたラクガキを仕込むことも可能だと思うんですよ。
もちろん理由はあります。
主人公を生かすため。金時を動かしやすくするため。リンボの野望を阻止するため。
金時が家出していなければ、主人公は綱さんに斬り裂かれていましたからね。
家出の原因は天覧聖杯戦争のマスターになったからで、雷光さんと気まずくなったから。
令呪がなければ金時はあの場で酒を呑んで寝ていなかった。
安倍晴明は千里眼持ちっぽいので、それくらいは視れたのだと。
下総のことすら知ってた変態でしたからねー、安倍晴明。
金時をマスターに偽造することで、主人公の命を救えるし、平安京も救える。
失踪した理由はたぶん、自分が表舞台に立ちたくなかったから。マーリンっぽい雰囲気からそう思わざるを得ませんでした。
おそらく天覧聖杯戦争が始まって、それでも安倍晴明が平安京にいたならマスターになってしまい、それは面倒だなあバックレて言葉だけ届ければ救えるし、ウィンウィンだし、よしそれでいこう——的な、ろくでなしを感じさせてきたんですよね、安倍晴明。
護符とか用意してやがりましたし。
用意周到さ、そして、ろくでなしの雰囲気をぷんぷん匂わせる安倍晴明でしたねー。
そんなろくでなしなら、金時を参加させて自分はバックレると思いませんか?
ストーリー終盤でも、金時がキャスターについて安倍晴明に尋ねたところ、安倍晴明は、
「金時は関係ないなァ」
と言ってました。
これ、金時はそもそも、天覧聖杯戦争に関係ないって意味で、わかりにくい白状だったのかもしれません。
ろくでなしめ!
このろくでなしめ!
とまあ、安倍晴明がろくでなしだと決めつければ、金時のキャスターは存在しないどころか、金時はマスターですらない——という結論に至りました。
金時に願いはなかったしね。
聖杯に願うなら、自分で叶える性格してましたよ、あのイケメン。
ストーリーで金時が見つけたのは、戦う理由であり、己が願いではありませんでしたのでね。
結論は金時はそもそもマスターじゃないのでキャスターは存在しない。
理由は安倍晴明がろくでなしだったから。
それが私の結論でしたとさw