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ろくでなしspace journey:画像⑩(『惑星U101⑤~⑪』)

上段左1(左から1番目の意):『惑星U101⑤』空が不自然に歪み、その中心には巨大な渦が形成されている。渦は深い藍色をしており、その中心部は真っ暗で、まるで空間自体が吸い込まれているかのようだった。渦の動きは速く、激しい。

上段左2:『惑星U101⑤』:君が不安げに空を見上げると、上空には美しく幻想的な水膜が広がっている。雲にも似た白いモノは気泡だろう。薄い水のヴェールが空一面に揺蕩たゆたい、その青は空の青とは違って見えた。日差しは水膜を通してやわらかく屈折し、降り毀れる光もまた君が知るものとは違う。不穏な気配などは無く少しも感じない。「なんか……美人の姉ちゃんが見えるような気がする。それにしてもあっちとこっちで随分違うな。向こうは地獄、こちらは天国ってカンジだ」

上段左3:『惑星U101⑥』それはしいて言うならばエイであった。金色の目を持つ巨大なエイだ。セルリアン・ブルーの体から翼のような大きなヒレが生え、波打つ様に動いている。

上段左4:『惑星U101⑦』無数の宇宙船の残骸だ。10や20では利かない数が宙に浮いている。これらはおそらく水膜圏を突破しようとしたが、失敗した船たちの名残であろう。錆びた金属片、破壊された船体。

上段左5:『惑星U101⑦』ふわり、ぱちん。ふわり、ぱちん、ぱちん。そんな風に空から泡が降り注いできたからだ。空から降る泡を見て、君は思わず心が軽くなる。上空の水膜は大量の気泡が発生しているのか、まるで雲にも見える。

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中段左1:『惑星U101⑧』両側面に樹々が立ち並び、正面には川も見える。一瞬海に見えてしまうほどに大きな川だ。足元には草原が広がっているが、緑一色というわけではない。よく見れば青い花の様なものも咲いており、君はドエムに一言断ってそれを採取する事にした。

中段左2:『惑星U101⑧』そこは映像データで見た通りの森だった。地面は落ち葉や草で覆われている。木の幹には時折、奇妙な形のキノコが生えていて、光景そのものは別に珍しいものではない。ただ、君からすればこれらは初めて見るものであり、映像データとはまた違う臨場感の様なものを全身の感覚器官で感じていた。光は木々の隙間からわずかに差し込むが、森の奥深くは薄暗い。

中段左3:『惑星U101⑧』「──何か、こう、見たことがないものを見たいな」君がそんなことを思っているとふと地面に何か丸いものが落ちている事に気づいた。無言でドエムを見る。ドエムのモノアイがぐりんと動き、すぐに不協和音。ドエムが返した答えは「水滴のようなもの」というものだった。確かに水滴だろうと君は思う。「でも、ちょっと大きい気がするな」 君は地面に視線を向ける。

中段左4:『惑星U101⑨』見れば、多数の水の塊が震え、蠢き、君ににじり寄ってくるではないか! 当たり前の話だが、水の塊には顔などはない。 だが君にはそれらがジュル、ジュルリと舌なめずりをしているように見えた。

中段左5:『惑星U101⑩』透き通った水の塊一つ一つが黒く染まっていく様子は、まるで伝染病が爆発的に拡散していく様子を思わせた。

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下段左1:『惑星U101⑩』端的に言って、良い体をした女であった。形の良い胸、でかい尻、くびれた腰。君の好みはそんな所だが、眼前のカビの集合体は見事に君の好みを満たしている。その姿がカビ面ヅラしたナノマシンの集合体であることを除けば、だが。

下段左2:『惑星U101⑪』惑星U101──…この星は水の膜で覆われている事から、空にはこの星特有の幻想的な夕焼けが広がっていた。

下段左3:『惑星U101⑪』空からの光で草原が鮮やかに色付いている。

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