• エッセイ・ノンフィクション
  • SF

思い出

 昔、主人公が12人の妹達(!)と一緒に楽しく暮らすというアニメがありました。そのOPとEDでは、天使の姿をした妹達の人形がシルエットで登場します。そんな妹達も見てみたい……でもそのままでは芸がないので悪魔にしたら……と考え、物語をファンレターに書いて送ったことがあります(でも私は基本的にヘタレなので【笑】)、実は陰から人類を見守る宇宙人という設定です)。それが高じて、次には妹達を現代兵器に例え(!)、自己紹介させるというお話を送ったりもしました(でも如何せんヘタレなので【笑】、技術の高さを素直に賞賛しながらも、実戦使用段階でのアピールに入ると『ああっ、それは絶対使っちゃダメ~(泣)!』などとツッコミを入れたりしていました)。

 その後も魔法使いの少年が魔法学園の先生になるアニメや、百合風味もあるお嬢様女子高のアニメを素材に、同じような話を作って送りました。さすがに人数が多いと全員を例えるのは無理でしたが、暗い部屋で吸血鬼の正体を現わした女の子達の瞳だけが、血筋に応じて赤色、金色、白銀色に爛々と輝くネタを思いついた時など本当に楽しかったです(ファンの皆様ご免なさい……もっとも相手も実は狼男で、血を吸われても全然平気というかむしろ気持ち良く、両者の長所を人類の発展に活かすために共同研究を約束する、というオチは結局ヘタレでした【笑】)。

 やっぱり、女の子と強いもの(兵器や怪獣、魔物、宇宙人、超人)は男の子の憧れですね♡(←いや、だからって全部混ぜちゃダメだから!【笑】)。同じようなことを考えるキモヲタ……もとい、(笑)同好の士は大勢いるらしく、今では武器少女やモンスター娘が一大ジャンルを形成し、さらには国家がイケメンになったり独裁者が美少女化したり、大変なことになってます【笑】。幻想や妄想から入ったとしても、現実を正しく、真面目に考えていこうとすることにつながるのであれば、現代日本ならではの教養作品といえましょう。

 もっとも、元祖美少女戦士のキャラも世界の各国がモデルになっているようなので、実在や新旧空想の相互作用は昔からあるのかもしれません。最近では人気のアイドルアニメにも、中二病的堕天使アイドルとかが出てきて、嬉しい限りです【笑】。

 私が作中の文明論などについて考えることができたのも、美しく胸躍る映像や音楽や物語で、素晴らしい感動を与えてくれた作品たちのおかげです。その感動が、それらの傑作に触発されて創り出した登場人物に、私の乏しい人生経験から可能な限り多くの知識や能力、良い性格を与えたいという意欲を引っぱり出してくれたのです。

 色々と難しいこともあるこの社会で、研究者でもないヘタレ【笑】な私が、当時の仕事の枠内だけでそのようなことを考えて発表しようとしても、おそらく無理だったでしょう。仕事のあり方がどんどん変わっていく中で、今後は職場以外の家庭生活やボランティア活動、地域社会への貢献なども社会に必要な〝仕事〟になっていく、というのはそういうことなのかもしれない、と感じました。もちろん、生業があっての生活なわけですから、成果が仕事に還元されるのが最善だとも思います。

 もともと文化活動とは、知性に伴う無制限的な欲求を空想などで安全に発散させ、またより良い現実生活につなげるために行われるものなので、良くない行為を助長したりしないよう気をつけながら、できるだけ自由に楽しくやっていけたらいいなと思います。

 それに世の中、これからますます便利になって物理的な制約を克服していく中で、人間様の仕事といえば、『何が本当に我々の幸せなのか?』を考えることのウエイトが増えてゆき、文化活動に近づいていくのではないか、とも思いますから……。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する