はじめまして、青のり磯辺と申します。
2024年カクヨム甲子園ショート部門にて、応募いたしました作品「鈴木さんの宿題が終わらなかった。世界は滅んだ。」が奨励賞をいただきました。
このような名誉ある賞をいただけたこと、誠に嬉しく思います。
読んでくださった皆様、応援してくださった皆様、私の作品に携わってくださった皆様、ありがとうございました。
この近況ノート、以下は選評を見て調子に乗り乗りになった私が書き散らしたものでございます。特に頑張った構成や文章へ言及していただけたので、調子のステージでダンシングしております。
それでもよろしければお付き合いくださいますと幸いです。
選評に高校生らしい一コマといただけましたように、この作品に私が決めたテーマには「高校生らしさ」がありました。
もう一つは「青春」です。ギラギラした太陽の光がサッシの影をくっきり落とす様、風に翻るカーテンのたわみ、見上げた空の青さ、入道雲の白さ…そんなロマンを滲ませた作品になります。
「誰よりも早く教室に来ること」は一時期私がハマっていました。朝早すぎると冷房がまだついてなくって教室は蒸し暑いし、教室は自分が電気を点けない限り暗いし、だからこそ全開に窓を開けて、熱いくらいの風でちょっとでも涼しくなろう太陽光を教室に入れようとしたものです。もちろん汗をかくほど暑いです。
それでも毎日そうするほどの良さは、本作で主人公が語っているように学校が静かなところから騒がしいところに変わっていく部分にあります。
限りなく非日常に近い日常というアトラクションの虜だったのかなとあの頃の自分を分析してみながら、「世界を滅ぼせちゃうクラスメイト」という限りなく日常に近い非日常存在を一滴垂らしました。
マラソン大会前に「明日台風来てくれないかな」「隕石落ちてきてくれないかな」と期待して、友達と意味もない無駄な会話をしてみたり。これは日常の範囲ですね。しかしこの起こり得ない期待を本当に出来ちゃう能力を持つ同級生。こっちは非日常です。
宿題が終わらなかった。進路が決まらない。その程度で?!となるかもしれませんが私はその程度で世界滅亡を望みます。望みました。結局は実現しないのですけれども、それでも思ってしまう。なんだか口に出したい。望まずにはいられない。この感情は「会社行きたくないから〇〇なことが起きてくれないかな」などかなり応用が効きますので、幅広い世代に共通してあるものな気がしますね。
この日常と非日常を浮いたり沈んだりする曖昧な感じが評価していただけたのだとすると、嬉しいなぁと思います。気合入れた部分ですので…
夏休みが明けた。
宿題が終わらなかったクラスメイトが、世界を滅ぼした。
自分と__なぜか俺だけを残して。
何かが始まりそうな予感と青春の香りがしますね。
この感情が皆様にお届けしたかったものです。ほんの少しでも伝わりましたでしょうか。
このコンテストで得られた経験は私の創作活動にたくさんの影響を及ぼしてくれました。
素晴らしく、そして瑞々しい同じ高校生の作家の皆様とカクヨム甲子園という時間をともに出来たことは私にとって一つの「青春」でした。
「高校生らしい」ことをするという私が高校生活に課した目標も達成出来た、楽しい夏でございました。
長くなってしまいましたが、ここまでお付き合いくださりありがとうございます。
改めて皆様にお礼申し上げます。本当にありがとうございました。
これからも精進して参ります。
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作品はこちらです。
https://kakuyomu.jp/my/works/16818093081173304547