最後までご愛顧いただき,本当にありがとうございました。
「あとがき」というと仰々しくなりそうですが,完結という一つの節目ということで,私がこの作品と歩んだ思い出を徒然なるままに書いていこうと思います(ちょっと長いですけど最後ですし読んでいただけたら嬉しいです。笑)。
『クラスでモテまくりの『サキュバス美少女』の魅力が俺には効かない 〜 美少女が何故か俺の手を握ろうとしてくるんだが 〜(※サキュ俺)』は,私にとって初めての完結長編小説になります。
私が初めて小説を書き始めたのが約1年前。
(なぜ小説を書こうと思い至ったのかは割愛しますが)この頃の私は遊びも含めて小説など一度も書いたことはなく,また,ラノベも1冊も読んだことのないくらいの小説初心者でした(いまは家がラノベで溢れかえってますが。笑)。
そんな中だったので,とりあえず短い小説を書いて,小説の何たるかを勉強しようという観点から短編小説の執筆に着手しました。
それが,私の処女作である短編小説『君との恋愛に占める相性の割合(※ミスマッチ)』です(
https://kakuyomu.jp/works/1177354054891187639)。
『ミスマッチ』は,ちょうど同時期にカクヨムコンが開催されており,ランキングで上位を獲得できたこともあって,それなりの評価をいただくことができました(カクヨムで★500を超えている短編恋愛・ラブコメ作品は5作品だけなので結構頑張ったんですよ?是非読んでみてくださいね?笑)。
短編ではありますが,小説を1つ書き上げたということで,私自身もそれなりの達成感を感じたことを今でも覚えています。
他方で,読者の皆様からいただいた感想等で,設定の矛盾等の指摘をいただくこともままあり,自分の力不足を痛感したのもこの頃でした。
そのようなことがあり,次の目標を,『ミスマッチ』の経験を活かして「長編小説を完結させる」ことに設定しました。
そして,着手したのがこの『サキュ俺』です。
ただ,着手してすぐに長編と短編はまったくの別物であることを思い知らされました。
私は執筆の際には起承転結を特に意識するように心掛けているのですが,短編の際は1万字程度でしたので起承転結を自分の頭の中で組み立てられましたが,10万字を超える長編となると(少なくとも私の頭では)プロット無しに組み立てるのは至難でした。
そこで,プロットを作成した上で執筆に取り掛かったのですが,いや〜うまくいかないんです。長編となるとそれぞれのキャラが自分勝手に動きだして,私の思い通りに動いてくれないんです。キャラが生き生きしていると言えば聞こえはいいですが,ストーリーが思うように進まないのでやきもきした気持ちになったのを覚えています。
ストーリーに沿って無理やりキャラを動かすと,それこそキャラが道具に成り下がってしまうので,そうならないように意識しつつ,キャラが取りうる数多の選択肢の中から最良のルートを選択するのが一番苦労した点かもしれないです。
そんなこんなでどうにか書き進め,なんとか書き溜め分として15万字を書き上げることができたのが5月末でした(実は投稿の時点で最初から最後までの原稿は出来上がってました。)。
そして,次はサイトへの投稿のターンです。
これがまた初めての経験というか,短編の場合は感想がイコール作品全体に対するものになるのですが,長編の場合はそうではなく,1話ごとの(単体の)感想になります。
これは非常に面白いもので,私自身は先の展開(最後の結末まで)を知っているがゆえに気付かなかったことを,読者様から御指摘いただけるのです。
御指摘の中には「この文章でそういう印象を受けるんだー」というもの,「あーここは先を知ってるがゆえの先入観で書いちゃったかもな」というもの,「おっ,その発想はなかったな」というものなど,私に新たな気付きを与えてくれるものが多々ありました。
それと同時に読者様は本当にちゃんと読んでくれてるんだなーと感動しました。
余談ですが,序盤ではまったく来なかった感想が,いまではなろう・カクヨム合わせて200件以上きてます。
よく「感想は執筆の励みになる」と言いますが,私は『サキュ俺』を投稿するまでは,この言葉は「モチベーションの維持につながる」という意味合いだと思っていました。もちろん,皆様の感想がモチベーションの維持につながったのは紛れもない事実ですが,「モチベーションの維持につながる」に加えて,「執筆の糧になる」という意味合いも含まれているんだなということ感じました。
というのも,個人的にはこの「投稿ターン」の感想から学んだことが,今後執筆をしていく上での最大の財産になったと思っているからです。やはり,自分で書いて学ぶことには限界があります。多くの読者様に読んでいただき,その反応を見ることができるというのは何にも代えがたいものです。感想というのは誰でももらえるものではないと思ってますので,こんなにもたくさんの感想をいただけた私は本当に幸せ者です。
毎話毎話感想をくださる方,時々ひょっこり顔を出してくださる方,感想は書いてないけど見守ってるよという方と様々でしたが,私の小説が皆様に支えていただいていたのは事実です。この気持ちは一生忘れることはないと思います。
さて,話は逸れましたが,あまりにも長くなってしまったので,思い出語りはこの辺にして,最後に謝辞を。
本日をもちまして『サキュ俺』は完結となります。
おかげさまで,未知人や希沙良については,「未知人イケメンすぎるわ」,「希沙良かわいいな,おい」などと感想をいただけるほどに愛されキャラに成長できました。また,国分などついても,「国分くんに惚れた!」などと主人公・ヒロインに負けず劣らずの愛されキャラに成長できました。
これは一重に応援してくださった皆様のおかげです。
15万字という書籍1冊分という文字数に最後までお付き合いいただいた読者の皆様には本当に感謝申し上げます。ありがとうございました。
また,執筆等の際に毎日のように相談に乗ってくださった師匠,投稿時やタイトル検討の際に相談に乗ってくださった書き手の皆様,素晴らしい挿絵を描いてくれた紅葉ちゃん,あなた方がいなければ『サキュ俺』は生まれてません。なんとお礼を申し上げればいいかという感じです。本当にありがとうございました。
そして,最後に・・・お疲れ様です私。笑
15万字・・完結できずにエタってしまう作品が多い中,最後までよく書いたなと自分でも思います。これを自信にして,また『サキュ俺』で学んだことを活かして,次回作に取り組んでいきたいと思います。あと,決意表明として,「私は絶対にエタりません!」ということをここに宣言しておこうと思います。笑
今後は『サキュ俺』の続編を書く予定はありませんが,機会があれば,番外編などは書いていきたいとは考えております。
また,新作としては現段階の構想では「ヤンデレヒロイン」か「清楚系ヒロイン」のどちらかに主眼を置いた作品を書こうと思っています。
次回作もエタらず,毎日更新していけるよう鋭意努力していきますので,次回作が完成しましたら,また読みにきていただけると嬉しいです。
それでは,皆様とまた会える日を楽しみにしております。
葵すもも