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趣味は恋愛、仕事は愛情.

 趣味と仕事は男のロマンだよ。女の出る幕は一秒たりとも無い。必要とあらば、すっこんでいてもらって全然かまわない。地域に貢献して僕という表現者というだけで頂ける仕事なんて、ありはしない。僕は特別に選ばれた人間だし、特権として誰かのために尽くしている。その特権を奪う機会があれば、別の事業所か何かに行っていて、もう煙に巻いて消えてしまっていたはずだ。塵芥の僕の想いを無視して、いてくれと言っている、これだけの事実が人を動かせるんだ。それがロマンでなくて何だというのか。ロマンとは幻想ではない。現実に人に居場所として、提供されていて、業務を任せられる喜びや生きがいを与えてくれる場所があるという自身の糧、生活を回せるだけの趣味という両輪があり、僕はロマンという定型的な言葉で、特殊な表現をする。
 仕事はそれだけ愛情という行為がある。趣味は孤独ながら恋愛という行為がある。どちらも外せない大事な宗教的行為なんだ。邪魔してはならない。この世に神罰などない。あるのはリアルの地位や名誉や少しばかりの財産だけ。財産を追い求めているうちは幻想の海へと沈む。夢に追われて、夢に死ぬだろう。地位と名誉こそがロマンスなのであり、どの趣味や仕事にとっても換えられない立ち位置であり、僕だけのオンリーワンなんだ。邪魔させないし、邪魔できない。僕だけの居場所。ヤドリギに写しあの花に、懺悔を混ぜて、愛を得て恋愛する。そこにたとえ、性的行為や異性との出会いがなくても。仕事を作り、仕事を行うことこそが愛であり、恋愛なのだと思う。名誉と地位こそが僕の存在意義だった。後は朽ち果てていくだけの僕の老いた熟練の恋愛だけが残っている。

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