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〝LEDA〟に関するあれやこれ

こんばんは。
ガテン系物書き、〆です。
梅雨とは?と感じる晴れ続きで、真夏を思わせる異常な気温の中、皆様如何お過ごしでしょうか。

前回の近況ノートの予告通り、今回の近況ノートは何もかもが初挑戦だらけであったミステリー作品〝LEDA〟についてお話しようと思います。
※ネタバレにも触れるかと思いますので、まだちゃんと読んでねえべらんめえという方はご注意を。

まず初めに。
本作にレビュー&コメントを書いて頂いた方々のご紹介を。
蒼天 様。
https://kakuyomu.jp/users/twt45souten523
レビューコメントにヒントを残すという離れ業、感服いたしました。読み込みの鬼、或いはレビューの魔術師では?と羨望の眼差しを向けております。

佐藤子冬 様。
https://kakuyomu.jp/users/satou-sitou
〝LEDA〟のテーマである〝回帰〟に〝怪奇〟という言葉を被せるオシャレビュー。本作品の副題として採用させていただきたいと切に願う程、感動いたしました。恐らくは物語の全容も何となく掴んでいらっしゃるようで、その意味でもほっとしました。

以上、お二方。簡素な返礼ではありますが、ありがとうございました。
次に、本作品へ流星一条を放って頂いた方々。

だいなしキツネ 様。
北浦十五 様。
@J2130 様。
あのね! 様。
四条藍 様。
粉川航畄 様。
久坂裕介 様。
神楽堂 様。
神寺茉莉(かんでら・まつり) 様。
だら子 様。
暗闇坂九死郎 様。
美崎あらた 様。
朱紀侍音 様。
御角 様。
護武 倫太郎 様。
イノナかノかワズ 様。
白雲イ卜 様。
山岡咲美 様。
ペアーズナックル 様。
令和の凡夫 様。
日比 樹 様。

以上、二十一名様方。〆は無事座に還りました。
ありがとうございました。
おい俺もステラ撃ったぞ!という方がいましたらお知らせください、五体投地で受けに参ります。

お次は、本作をフォローして頂いた方々。

マクスウェルの仔猫 様。 〆
@majikaru1124 様。 〆
粉川航畄 様。 〆
@ryoya634 様。 〆
蒼天 様。 〆
朱紀侍音 様。 〆
哉子 様。 〆
白雲イ卜 様。 〆
山岡咲美 様。 〆
伯人 様。 〆

以上、九名様方、こちらは〆印を進呈いたしました。特に意味はありません。え、いらない? そんな。
ありがとうございました。

まとめて。になり申し訳ございませんが、本作に応援をして頂いた方々、本作を一度でも目を通して頂けた方々へも、心よりの感謝を。本当に、本当にありがとうございました。







さて。
※←コレも使い、十分な間隔も空けた所で。近況ノートの文字数制限は何文字までなのかと不安になりながら。

本作〝LEDA〟はどういう物語であったのか、をお話したいと思います。
前回の近況ノートに書いた通り「公式が勝手に言っているだけ」のコーナーですので、気楽にご覧いただければ。

まず初めに。お気付きの方もいらっしゃるかも知れませんが、この物語はギリシア神話のはくちょう座のお話から着想を得ています。
簡単に説明すると、全能の神ゼウスが地上のたいへん美しい女性レダに恋をし、白鳥の姿になってレダの元へ行き想いを成就させた。させた? というお話です。

人物像としてレダはそのまま動画配信者〝LEDA〟に。
ゼウス(白鳥)もそのまま〝すわん〟へと当て嵌めたわけですね。章タイトルのアルビレオも、はくちょう座のくちばしに当たる星の名前です。安直です。戒め。

余談ですが、この話のコンセプトは当初、普通に読んでいたらすわんの推理で整合性は取れるけれど、読み込んでみると真実は全く違う。というものを書きたかったのですが、コンテスト用作品は「6000文字まで」という制約があった為に断念した。という過去があります。余計なことをダラダラ書く悪癖が〆にはあるので、この余談にしてさもありなんというわけでした。畜生。

本作の人物紹介に移ります。
LEDA
アシスタントLEDA
新LEDA
すわん
視聴者達
私(美容外科医)
刑事(主人公)
以上、七名+‪αです。
おまえは何を言ってるんだ、と思う方もいるでしょうが、刑事はあらすじに書いてある通り主人公です(迫真)。LEDAは本作に三名登場しています。

視聴者達は確信を突いている者もいますが賑やかしなので省きまして、この三名のLEDAと関わりを持つメインキャラは
私、刑事、すわんですね。

※ここからは、本編には書かれていない前日譚、何となく考えていた設定のお話です。

〝私〟は凄腕の美容外科医ですが、凄腕である為に仕事仕事の毎日を過ごしており世俗に疎く、LEDAの存在を知りませんでした。
整形で「この顔になりたい」は日常的なものでもあった為に、LEDAの写真を二回目に見た時も「どこかで見た気がする、タレントか何か」という認識だった様です。

主人公(迫真)である刑事は、五年前に起きた殺人事件を担当していました。
この五年前というのは、本編終盤の〝私〟が登場した年から五年前、ということです。
殺人事件の犯人は用心深く、用意周到であった為、捜査は上手く進まず頓挫してしまいます。それから四年後、本編冒頭の飛び降り自殺の事件が起きました。
その事件も担当していた刑事は、自殺者の顔を見て、頓挫してしまった事件を再度、捜査する事を誓いました。

すわんは、本編終盤の年から五年前のある日まで、動画配信者ではありませんでした。
ひとりの動画配信者の追っかけをしていたのです。
その動画配信者はまだ経験一年にも満たない新人で、あまり人気はありませんでしたが、とても美しい女性でした。

すわんは美しい物が大層好きな男でした。自身の美意識も高く、その動画配信者も初めは自身の美容の為に視聴していましたが、動画の女性はすわんの理想そのものであり熱中します。次第にいつも気を付けていた身嗜みを整えることすら忘れて、時間を惜しまず動画を見続ける内に、彼の認知は歪んでいくことになります。

「LEDA(美しいもの)は、完全な、美しい姿のまま残すべきである」と。

美に執着する彼は、自分がくちばしった言葉の異質さに、悪びれる事も無く、最後まで気付く事はありませんでした。

彼の壮大な計画が幕を開けます。
LEDAと共に動画を作成していたアシスタントを、元々得意としていた話術で丸め込み洗脳に近い形で懐柔。
LEDAの住所をアシスタントから聞き、美しい彼女の全てを取りこぼさぬようボイスレコーダーを片手に、すわんはうきうきしながら理想の彼女と面会を果たしますが、むべなるかな、彼の崇高な思想が理解される筈もありません。

仕方がなかったのです。究極を言えば、すわんはLEDA個人が好きな訳ではなく、LEDAの美しさが好きだったのですから。

LEDAのアシスタントは元々、LEDAに憧れていました。
それならば、すわんの言う事を聞かない本人よりも、すわんの思想を理解するアシスタントに〝LEDA〟を代わってもらう方が都合がいい、と。すわんはLEDAを殺害しました。

そこからの彼の行動は早く。アシスタントと共に凄腕の美容外科医の元へと足を運び、アシスタントをLEDAに仕立て上げた後、自身も動画配信者になる準備を整えます。
彼は当時の美容外科医の言葉をちゃんと聞いていました。
「無理に似せればすぐに歪んでしまう」つまり、遠からずまたLEDAの美しさは失われてしまうのでしょう。

ならば、新たなLEDAとなる女性を探しておく必要がある。
アシスタントの彼女とまではいかずとも、LEDAの事を知り、LEDAへの理解がある人が望ましい。そんな人を探す為に、彼は動画配信者となったのです。

実際それからの四年間、LEDAは緩やかに美しさを失っていってしまいました。
すわんは焦りを感じます。まだ次の候補者も決まっていないのに。ああ、そうだ。最近話題になりつつあるつぶやき便を利用するのはどうだろう。

今のLEDAにつぶやき便に似せた手紙を遺してもらう。そしてつぶやき便の動画配信をして、LEDAを知る視聴者から、望みの人物を選出し〝お願い〟をする。

完全な状態のままのLEDAを、自分が継がせていくのだ。そうだ、〝LEDAは回帰する〟存在なのだ。

哲学者ニーチェの〝永劫回帰〟を自分の都合のいいように曲解して、アシスタントLEDAへ計画を説くすわん。

「君は死ぬのではない。LEDAとして回帰するだけなんだ。君に次のLEDAへの言葉を残して欲しい」

半ば洗脳に近い形で、すわんにも心酔していた彼女にまともな判断は出来ません。すわんに言われるがままに、彼女はボイスレコーダーに録音をしていきますが、それでも僅かに残った疑念と、LEDAへの罪悪感から彼女は直接的な表現を避けながら、すわんの異常性を知らせるヒントを残します。

「雷が落ちて気付いたの。鳥の鳴き声が教えてくれたの」

予定していた文言に付け加えられた違和感を感じながらも、彼はそれを受け入れました。
もはや完全な異常者と化しているすわんですが、彼にもミミズ程度の良心は残っていたようで、「LEDAとなる女性の完全な状態を、このボイスレコーダーに残しておいてあげよう」と考えていたようです。良心ではないですね。

彼女はその後。すわんの用意したつぶやき便に見せかけた手紙とは別につぶやき便でもう一枚手紙を作ったのち、すわんの魔の手にかかる前に自死を選びました。

本編冒頭の飛び降り事件は、ネットで騒がれている通り彼女だったのです。
頭では間違った事をしていると分かっていても、自分がLEDAである事はやめられない。やめたくない。良くしてくれたすわんを裏切る事もできない。私はもうおかしくなってしまったけれど、この手紙を見た誰かが、何かに気付いてくれれば。と。
そんな自己矛盾を抱えた彼女の、苦悩の四年間は終わりを告げたのです。

この二つのイレギュラーが、今まで全ての行動を慎重にこなしてきた彼の誤算となりました。

ダミーとしてつぶやき便を大量に頼んだすわんの元へ、彼女が作った手紙が送られてしまった事は不運ではありましたが、そのまま見せる訳にはいかないと瞬時に判断したすわんが音読をした事で、演出として思いの外反響を受ける事になりました。

それを見たすわんはテンションが上がり、ポロポロと失言をこぼすようになってしまいます。
更には追加で自作した二枚目の手紙にも反応出来そうな〝候補〟を見つけたことで、彼の異常性が徐々に浮き彫りになっていきました。

「僕はLEDAのことを(文字通り)全部知っている」
「君だ!(新LEDA候補は)君だよ君!」
「僕も回帰しちゃったな、(LEDAの)追っかけをしていた頃に」

我らが主人公(断言)、刑事がLEDAに関する捜査を続けていて、一連の動画を視聴していたとは夢にも思わずに。



というわけで、この辺りで本編に近い文字数が見えてきたので止めておきます。
だいぶしっちゃかめっちゃかになっている気もしますが、以上が「公式が勝手に言ってるだけ」のLEDAの設定でございました。
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。


おわりに。
実は本作を投稿する前に友人に見せたりしていたのですが、「真実への道があまりに細い」とぶった切られてしまっていて、その時はそうかなあ……とか思ってたりしていたのですが。

この前日譚的設定を書き始めてから、そりゃあそうか。となりました。すみません、猛省します。

皆様の中に、この設定を見ても「いやまだ全然ここの意味がわかってないんだけども」という所がありましたら気軽にご質問くださいね。すごい頑張って何とか考えます。

それでは。
次回の近況ノートは〝見返り美人は振り向かない〟に関する内容にするつもりですが、さすがにもう少し短くする予定ですので、お時間の許す限り、お付き合い頂ければ幸いです。 〆でした。

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