紀 聡似

本来、日記や手紙は他人の目には触れないものである。 ある少女の名を唐突に知った彼女は、祖父が書いた日記帳に秘密を解く鍵があると考えた。 しかし、その日記帳は一体どこにあるのだろう…

ヒット曲を次々と輩出し、時代を彩った女性シンガーソングライター。 彼女は入院先の病院から謎の転落死をした。 その死に「ある種の違和感」を感じた元ミュージシャンの青年が、そこに集い…

自分のことを「影」と呼ぶ霊魂が巫女に語りかけてきた。 巫女はその霊魂が、今の自分がいる土地に縁があることを理解していた。 「影」は当時の記憶を、時に鮮やかに、時におぼろげに、巫女…

徹夜続きの刑事の前に、人を殺したという者が現れた。 しかし、話がどうにもおかしい。 おかしいというのは、その殺人犯とおぼしき者に対する、刑事の方だった。 刑事はどうしても、目の前…

何でもない学生生活に、トンと重い影を落とした教師の死のお話です。

「少し不思議」な物語です。 夢から醒めた主人公は、自ら置かれた現状を、徐々に理解し始めるのだが・・・。

人が亡くなるとどうなるのか。一度は考えた事があると思います。 答えが出せないジレンマと、こうであって欲しい希望を、一つの手記として残します。

近かったようで遠くの存在へ。 親近感は当時と同じでも、もうあの時と一緒という訳にはいかない。 二人の時間と気持ちの分岐点。 そんな場面の一幕となっております。

閻魔のもとへ来た舎利弗は、身体の特定の箇所に「ホクロ」がある人間の魂について悩み、その経緯や背景を閻魔に説明する。 時代を超えて凄惨な悲劇を繰り返す、その「ホクロ」を持つ人間の魂…

画商を営む主人公が出張で訪れた東京で遭遇する「少し不思議」な体験。 それが、以後の人生を変えかねない「奇跡」に繋がる物語です。

日頃、なんとも思っていない相手がふと夢に出てきた途端、現実でも急に意識をし始めてしまう。 少し不思議な現象を体験した少年のお話です。

いつも通りの朝のはずが、太陽が昇っていない。 それでもまだ、いつも通りの普段が残っていつつも、徐々に異変に飲み込まれていく。 とある女性の数時間だけのお話です。