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「男性向けのファンタジーを女性視点で読みたい」

元になったツイートは逆のことを言ってましたが、どちらかというと私は表題のような気持ちに常になっているというお話です。




!以下、湊波の個人的な意見です!

私は男性向けによくある、がちがちなファンタジーが大好き人間です。
シリアス歓迎、厨ニ満載の設定や展開大好き、泥臭いのも好き。
その中で、さらりと描かれるキャラの関係性に物凄く胸がキュンとするわけなのです。

直接愛を囁いているわけではない。でも行動から、相手を大切に思っていることが感じられるとか。
恋愛以上にはならないけれど、友情以上ではあるとか。

もちろん、女性向けファンタジーにもそういう話はあると思います。
そして勿論、恋愛に重きを置いた話やコメディも面白い(実際、悪役令嬢ものとか、一時期ハマってた時期もありますし…)。

……でもやっぱり、がちがちのファンタジーに、ひとさじ恋愛を混ぜ込んだような話が好きなんだよなぁと、思えば、それが私の創作の原動力の一つだなぁと思う次第です。


閑話休題。


話は変わりますが、湊波は「男性向け」「女性向け」という言葉の定義に、ちょっとした意見を持っています。

一般には、
「男性向け」=性別が男性の読者に受ける
「女性向け」=性別が女性の読者に受ける

だと思います。

でも個人的には、ちょっと違うと思ってて。
むしろ以下の定義の方が信用がおけるのではないか?と考えています(あくまで個人的に!ですよ!!)。



まず、極端な例をお示しします。
今あなたの目の前に2種類のゲームがあるとします。

①男主人公が、美形で巨乳な女性にちやほやされるギャルゲー
②女主人公が、美形で甘いルックスの男性にちやほやされる乙女ゲー

貴方はどちらかといえば、どちらで遊びたいでしょうか?

①ならば、いわゆる「男性向け」の作品を好む傾向
②ならば、いわゆる「女性向け」の作品を好む傾向

にあるような気がします。
個人的には、①を男性脳型、②を女性脳型と読んでいます。
ここで重要なのは、自身の性別と「男性/女性向け」の括りが一致しないということ。

女性でも①が好きな方はいると思います。その逆もまた然り。
当たり前のことではあるのですが…あまり「女性向け」「男性向け」と、自身の性別を一致させて考えない方が良い。そんな気がします。



で。
これをさらに一歩踏み込んで、書き手側の視点で考えてみます(こっからが本題)。



あくまでも私見ですが、書き手によって「男性脳型の読者に受ける作風」「女性脳型読者に受ける作風」が別れている気がします。


例えば私の作風は、「女性脳型読者に受ける作風」だと思います。

これは、キャラクターの心情をねちっこく描写する癖があるからです。加えて、「にっこり微笑む優男」「強面のイケメンだけれど、自分自身の悩みにとらわれている男」という男性キャラクターは、乙女ゲーに慣れた方からは違和感がなくても、ギャルゲーに慣れた方からは違和感がある(なよなよして男らしくない、うさんくさい)。

ゆえに、自分の作品は「女性脳型読者に受ける」のかな、と思います。


さてさて。
それではここで考えてみましょう。

冒頭で私は、「男性向けでよくあるような、がっつりファンタジーが書きたいんだよなぁ」とお話しました。
ですが、自分の作風は「女性脳型読者に受ける」。

現状のカクヨムでは、ハイファンタジーは異世界ジャンルに分類されています。
ということは、ファンタジーを描きたい場合は「異世界ジャンル」に登録するのが適当と思われる。

一方で、現在の「異世界ジャンル」を占めるタイトルを見てみますと、「男性脳型読者に受けるような作品」が大半を占めているように思います(ランキング上位の話ですよ!あくまでも!)。

つまり、

「異世界ジャンルに登録する」=「男性脳型読者の目によく止まる」

の公式が成り立つ。

ところが湊波のファンタジーは「女性脳型読者に受ける」。

ゆえに、

「湊波のファンタジー作品を異世界ジャンルに登録する」→「女性脳型読者の目に止まりにくい」→「異世界ジャンルで人気が出ない」

という…ことになるのかなと…。
というか、実際、数年前に書いてた長編は…「異世界ジャンル」で勝負して、あまり人気が出ませんでしたし…(もにょもにょ

一方で、「世界で一番あなたがきらい」は「恋愛」ジャンル(個人的には「女性脳型読者」が多いと思ってる)で勝負して、ありがたくも多くの方に読んで頂けました。

この要因の一つが、「女性脳型読者の方」が多くいらっしゃるジャンルに登録したからなのかな、と。考察する次第です。
(もちろん、「恋愛」ジャンルで勝負する以上は「恋愛」を描かねばなりません。個人的には、恋愛を絡めて物語を進行することに抵抗がありませんでした。ゆえに、恋愛に重きを置いたストーリー構成にした、という経緯もあります)



【結論】
物語のテーマ(無双系、純愛モノetc)で登録ジャンルを選ぶ。これがオーソドックスな方法です。

でもちょっと待って。

貴方の作風は「男性脳型読者、女性脳型読者のどちらに受けるでしょうか」?
これを基に登録ジャンルを選んでみても良いのでは?

……という、ちょいとばかし雑な結論を置いたところで……今日はここまで……。
(よく考えれば…なんかこれ…前も話した気がするな…まぁいいか…)(ぇ

7件のコメント

  • こんにちは~(*´▽`*)
    自作の場合、恋愛物なら「女性脳型読者様」に向けの作品だと思っているので、迷いなく「恋愛」で登録するのですけれども……。

    実は次回作ののジャンルはどれにすればいいのかと悩んでいるのですよね……(*ノωノ)
    まあ、まだ書き出したばかりですし、更新までは間があるので、まだまだ悩もうとは思っているのですが……。
    いつもとちょっと違うものにしようと考えると、とたんにジャンルに悩みます(;´∀`)
  • どうもー! こんばんもい!

    ふむふむ…なる…(メモ)
    たいへん興味深いお話をありがとうございます……っ!

    >「女性脳型読者に受ける作風」だと思います。

    ……ではないかと(こくんとうなずく)
    キャラクター的にも女性に好まれる(?)キャラ(特にヒーロー?)が多いかなぁ…と(個人の感想です) 男性からの支持も得られなくはない思うのですが、女性の方が割合的に多いのでは…と(個人の感想です)

    ちなみに自作の場合、恋愛ジャンルに登録しようものならカテゴリーエラーというか詐欺になると思ってます(笑)
  • こんばんは。

    ツイートを読んで寄らせていただきました。
    男性脳、女性脳の考えはなかなか面白いと思います。

    もう少しジャンルを細かくしてくれれば……たとえば、サブジャンル的なものがあってもいいのでは? と思いました。

    数が多すぎて、すぐに埋もれる!

    タグで対応できるかもしれませんが、あまりタグに内容を踏み込んだものにするとネタバレしそうなので、難しい話ですね。

    m(_ _)m
  • 綾束様

    コメントありがとうございます~!
    個人的な意見ですが、綾束様の作風は「女性脳読者のストライクゾーンに突き刺さる」ものだと…思います…(もにょもにょ
    加えて、これまで描かれた物語も恋愛に軸を置いているので…それで安定感が産まれているのかなと…

    あ!あ!もちろん、その他にも沢山努力してらっしゃると!思うのです!だからこその、素敵な物語たちだと!思って!いるので!!そこはどうぞ、自信を!持ってください!!!(必死

    >いつもとちょっと違うものにしようと考えると、とたんにジャンルに悩みます(;´∀`)

    ものすごく…分かります…(深い頷き
    物語の軸が恋愛にあるならば、いかにファンタジーであろうとも恋愛ジャンルで勝負する湊波ではありますが…プレアデスに関しては、これであってるのか、間違ってるのか…未だに悶々と悩んでおります…。


    それにしても、恋愛ジャンルではないかもしれない…綾束様の新作…(ごくり
    どういうものなのか…ものすごく気になりますね…(主旨とずれてる
  • 久遠様

    コメントありがとうございます~!

    >男性からの支持も得られなくはない思うのですが、女性の方が割合的に多いのでは…と(個人の感想です)


    同意頂けてよかった…(ほっ
    実は、上記の話に至ったのも、知人と話していたからでして。
    知人はわりと男性脳的な読者で、そんな知人からすると、私の男性陣は変になよなよしてるように見えるらしいのです。あと、男性キャラが「にこりと笑う」というのは、妙に違和感ある表現であるとか。

    そこで至った結論が、「あ、そうか。自分と知人では、ちょっと脳の嗜好が違うのかもな」ということなのでした。

    どっちが悪いとか言う話ではないですし、男性脳女性脳、どっちもいけるタイプの読者の方もいらっしゃると思うので…気付いたからといって、何かが特段大きく変わるわけでもないのですが。

    …そうですね。
    物語を書く時に、「誰を対象にした物語なのか設定したい」とする。
    その際には…もしかすると、上記の考え方が役に立つのかも…とか…。
    個人的には、「女性脳型読者にウケる展開(壁ドン、胸キュン、俺様王子とか?)」と「男性脳型読者にウケる展開(無双、容赦ない展開、ハーレム?)」があると思うので、そういうのを物語に盛り込めると、狙った読者にウケる物語が書けるのかなーとか…。


    ……まぁ、楽しんで書くのが一番なんですけどね!結局は!(ちょおま

    >ちなみに自作の場合、恋愛ジャンルに登録しようものならカテゴリーエラーというか詐欺になると思ってます(笑)

    ここも…難しい問題(苦笑
    本当なら、女性向けファンタジーのカテゴリーが欲しいんだよおおおっていうのが湊波の本音です
    (レイリコは…女性脳型読者にうける…作風だと思います…男性キャラも…女性キャラも…)
    (個人的には、女性向けファンタジーに分類したいのです…です…)
  • 大月様

    コメントありがとうございます~。
    拙い説明でしたが、何かしらの参考になれば幸いです。

    ジャンルを細かく分けたい、というお気持ちは、すごく分かります…!
    特に異世界ファンタジーは…おそらくは、もう少し細かい分類が必要かなと…思います…(小説家になろうとかだと、細かい分類ができるのですが苦笑)

    タグの使い方も難しいですよねぇ。
    ネタバレはしたくないのです、分かります(実際、読者の中にも、「ネタバレがあると読みたくない」、という方もいらっしゃるようですし)。
    かといって、序盤と後半で雰囲気が変わるような話だと…「どうか、後半まで読んでくれ…!」となりますしね(苦笑
    理想は、前半からきっちり読者の心を掴むことなんだろうなぁと…思いながら、精進する毎日です…。
  • その辺の吉田様

    コメントありがとうございます…!
    (前回のもきちんと読ませて頂いております…が、こちらにお返事と言う形で…)

    極端な例を挙げてしまい、大変に申し訳ないです…(滝汗
    全ての作品が極端であるべき、というわけでは決してなく…今回はあくまでも分かりやすさ重視ということで、上記のような例を挙げさせて頂いた次第です。
    実際、私も女性脳寄りとはいえ…①と②の中間のような話を読みたいし書きたいですしね(苦笑

    ただ一方で、完全に中性的な作品はヒットしにくいのかもな、とも…思います…(なんだって

    私見ですが、程度の差はあれ、読者は女性脳型、男性脳型のいずれかには分類されるような気がするのです。
    だからこそ、女性読者が好みそうな話の展開、男性読者が好みそうなキャラの作り方、という風に、読者を意識した物語づくりができるのかな、と。

    逆に、「中性的」=「どちらにもウケる物語づくり」となると、難易度があがる気がします。これは、男性脳型読者にウケる展開と女性脳型読者にウケる展開が正反対であることが多いためです(あくまで個人的意見です)。
    出来ないわけではないと思います。思い返せば、児童文学的なファンタジー(精霊の守り人とか…)、海外ファンタジー(エラゴン、ハリポタなど)は中性的な気がしますし…。

    一方で、上記のようなファンタジーは、web小説界隈では主流ではない。それだけ、web小説界隈で中性的な魅力を全面に打ち出すのは難しいことなのかな、と…(もにょもにょ

    ……でも、そこを狙えるようになると、こう、良いと思うんですけどね…!!そういうファンタジーすごく好きですし!!!(深い頷き

    吉田様の作風はですね…あくまで私見ですが…「限りなく中性寄りの女性脳型読者」にウケる感じがしますね…。
    図書迷宮の魔王でいきますと、キャラクター造形は女性ウケしそうかなぁと。でも、物語の筋は男女問わず受け入れられそうだな、と。

    …思います…私見です…偉そうにすみません…。

    というわけで、はい、あの、あれです。
    なにはともあれ、まずは楽しんで書くのが一番!だと思います!!(えぇ
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