<あらすじ>
第12回ネット小説大賞受賞作!
都会の喧騒や人間関係に嫌気がさした会社員の美奈穂は、心機一転、古民家を購入し海沿いの田舎街に引っ越すことに。
そんな矢先、家を無くして困っているフードコーディネーターの春陽と出会う。ひょんなことから意気投合したふたりは、美奈穂が購入した古民家でシェアハウスを開始することになったのだが――。
人目を気にしない食事にお酒。古民家ならではの、穏やかな毎日。
美味しくて楽しいふたりの毎日を覗き見る、のんびりシスターフッドストーリー。
サブタイトルは編集部と私で考えました。
まあ、と思いました。
イラストはかわいちひろさんが描いてくださりました。
とても可愛い表紙に、とても可愛いデザインになりました。
ありがとうございます。とっても可愛いです。
この作品、書いているとき、とにかくどん詰まりでした。
書いた原稿の連絡がいつまで経っても来ない。それが一社だったらともかく、数社だったばかりに、私の胃はキリキリ悲鳴を上げていました。連絡しても連絡しても、のれんに腕押しの対応ばかりでこれが本になるのかがわからない。
胃痛訴えながら、ただ連絡待つ自分を慰めるために書いたのがこの話でした。
もう感動させる話なんか書かない、私が楽しい話しか書かない。そう思いながら書いていました。
書いていたらアルゼンチンの方から感想いただきました。
アルゼンチン。ワールドワイド。
すごく大反響があった訳でもないですが、なんか褒められることが多かった作品でした。特にアルゼンチンの方から感想いただいたのは大変に励みになり、「ありがとうアルゼンチンの人。自分駄目なのかもしれないと落ち込んでいたのがなんとかなりました」と感謝していました。
賞いただいてから、「長編にしましょう」と連続短編小説だったのが、なんか長編っぽくなりました。
美奈穂の駄目さがどことなく上がった一方、春陽がただのあざと女子にならないよう注力しました。
ただ、改稿の関係で削除されましたが。
この話は別に田舎暮らしを推奨する話ではありません(本当に諸事情でふたりが引っ越した先の詳細消えてしまいましたので)。スローライフを推奨する話です。
ですので、きっと「田舎に引っ越したら人間関係面倒だろ」というツッコミ来るでしょうが、そもそも人間関係面倒な場所に引っ越してないです。郊外、くらいだと思ってくだされば幸いです。
10月3日発売予定です。
どうか楽しんでくださいますように。
