そういえば書き損ねたな、と思いまして(大した話じゃないですが)
作中に出てくる『調伏道具としての楽器等の名前』は、フランス語に由来しています。
・歌:シャン→フラ語っぽくお洒落に(?)シャンテ(動詞『歌う』でもあり)
・フルート:フリュット→原型に寄せてフリューテ
・打楽器(パーカッション):ペルキュッシオン→略してペルキュス
※吹奏楽部でパーカスと呼んでいたので、そのイメージです。
・チェロ(ヴァイオリンチェロ):ヴィオロンセル→原型に寄せてセロ
・ヴァイオリン:ヴィオロン(響きが気に入ってこれだけそのまま採用)
一番しっくりこなくて苦労したのが打楽器ですね。あとは割と簡単に。
ちなみにフランス語なのは、私が大学で勉強したからとっつきやすかっただけです。初期段階でなんとなくシャンテが浮かんでいたのもありますが。
チェロ以外は私が実際に触ったことのある楽器です。というか私、無駄に音楽は色々やってきていまして(モノにしてはいない)。
小中と合唱団に入り、中学時代に少しフルートを習い、高校で吹奏楽部に入って打楽器をやり、大学のサークルでリュートという弦楽器をやり、サークルの先輩に少しヴァイオリンを教わり、社会人になってからはまた合唱をやっていました。(体調を崩したこともあり今は離れています)
不器用なもので、多少なりともまともに身についたのは歌と打楽器だけでしたが。
打楽器はサークルと社会人になってからの団体でもやっていて、そこでは打楽器の楽譜は基本なく、いつも自作していました。即興ではないですが。今思うと結構凄いことをしていた気もする……。
コウ君にはわりとその辺の経験が反映されていますね。
チェロだけは触ったことがなく、実物を近くで見たことも多分無いかな。
ただ大学のサークルには感じの似た低音弦楽器があって、アヤ先輩の演奏にはそのイメージを投影しています。
作中ではあまり深く音楽のことは描いていませんが、細かいところでちょこちょこと経験が生かせたかな、と思っています。
一番のお気に入りはアカリがフルートを落としたときのタクヤの感想だったりする(細かい)。金属だけど楽器は繊細だよね、というのは、より繊細な木製楽器を経験したタクヤらしい目線で、実は小さな伏線にもなっています(小さすぎて誰も気づかないやつ)。
フルートを習っていた頃は思わなかったけど、大学に入って木製楽器を触るようになると、屋外でマーチングに使えるような楽器は何だかんだ丈夫……となるんですよね。私が習っていたリュートなどは、油断してどこかに表板をぶつければ余裕で大破しそうでしたし(笑)
余談ですが、リュートはマイナー以前に音が小さすぎて合奏だと普通に埋もれるので、作中には採用しませんでした。
さて、そんな(?)調伏魔導師のお話ですが。
実は二百年後くらいの中編をいずれ書こうかなと思っていたのですが、普通に二、三年後の続編のイメージがいつのまにか育ってきて、もしかすると続編を書くかも知れません。
まだ構想段階だし、長くなりそうなのではっきりとは言えませんが。
書くとしても投稿はかなり先になると思いますが、もし実現した暁には、また応援してやっていただけると嬉しいです。