「キングペンギンの後頭部って僧綱襟みたいだなぁ」
と常々思っていたので、『日本服飾史 男性編』の中で取り上げられていた『法親王裘代五条袈裟姿』を参考に描いてみて生まれたのがペンギン天狗さん(旧名称:ペンギン僧侶さん)でした。気に入っていたので、KACでお題に絡められたら出してみたいなぁと思っていたのですが、「アンラッキー7」のお題が出て案を練っていた時、「7ってペンギンを横から見た形に似てる」と思い、無理やり絡めることに。
イラストを描いたついでに設定も考えていて、「鳥のお坊さんなら天狗的な奴なのでは?」という思いつきから、「日本国内の動物園水族館で飼育されていた個体が、日本の仏教、天狗の伝承と結び付いて形成された新しい妖怪または都市伝説的な存在」というキャラに。きちんと書けば軽め現代和風ファンタジーとかできそうでしたが、ギャグ方面に舵が切れました。これはこれで楽しかったですね。
「裘代」は法皇様や法親王様の礼服なので、正確にはお坊さんの服ではないんですよねたぶん……キングペンギンは尾羽が長めだなぁと思ったのと、ペンギンは尾羽を椅子代わりにして足を上げて休憩するという生態を聞きかじったので、服の裾で表したかったんです……。
頭は帽子を被っている設定もありかなと思いましたが、キングペンギンの頭のオレンジ部分と胸のオレンジ部分はキッチリ分かれているので、裏頭や行人包的な物を被っているんだと思います。
ペストマスクもとい面頬、クチバシのオレンジ部分(下嘴板)は実際のペンギンも換羽で取れます。ネットで話題になったらしいので、ご存知の方もいるかもですね。ペンギン天狗さんの場合、取ったところでどうするのか分かりませんが笑
自分が鳥類の中ではペンギンが一番好きなこともあり、ペンギン天狗さんは突発的な出自ながら、かなりお気に入りです。またどこかで出番を作ってあげられればなーと密かに思っているので、また出てきたら見守ってくださると嬉しいです。
【関連自ツイート】
https://twitter.com/84mo_2kau3/status/1630142590464176128?t=3Qq2N6GmqzZhQtm4ZW7XpQ&s=19【作品】
https://kakuyomu.jp/works/16817330654382781825