楽しかった動物園での小旅行を終えて、香澄たちは久々に自由を満喫しました。以前はあまり外出しなかった香澄も、彼らと過ごすうちに少しずつ心に変化が見え始めます。
トーマスほどではありませんが、どちらかというと香澄もインドア派。まさにマーガレットとは正反対の性格ともいえ、美術館や図書館で過ごすことが多いタイプ。
だがマーガレットやハリソン夫妻たちに触発され、香澄の心に少しずつ自信が生まれ、外出を好むようになります。少し方向性は異なりますが、こうした香澄の微妙な心の変化も、本作『命の天秤』におけるポイントです。
一方でトーマスについては、心のなかである決心がついているようです。その変化について、次回以降で詳しく紹介していきたいと思います。