親の都合でド田舎に引越しする羽目になった俺。
100年前から時が止まったかのように見えるのどかな景色。
村唯一の高校に生徒は俺以外に3人だけ。
そして、驚くことに全員が女生徒なのだった。
ハーレム展開か!?
「この村の男は、中学校でたら家業を継ぐ。高校にいく者はおらんよ」
なるほど。しかし、だったら女子も皆、家業や家事をやらされたりするのではないだろうか。
それだけ女性の地位が高いのか?男尊女卑なんて考えとは無縁ということか。
しかし、知人のオジサンは首を振る。
「いいたくはねーが、あの娘子らは生け贄だよ。この村の伝統でわけぇ女の子は皆、アレをやらされる。そのためにわざわざ高校に通わされるんだよ」
「毎年、毎年だよ。その時期になれば山手の神社に押し込められてよ。全員分が終わるまで外に出してもらえないんだよ。すまねぇとは思うけどな。だども仕方ねぇ。この村が生き残るためだ」
俺は知ってしまった、この村の怖ろしい因習を――
「確定申告だよ。俺たち掛け算できねーからよ」