2019/11/19
翌日、午前中様子を見に行った兄貴と妹の談ではまだ喋れないものの、ぼんやりながら受け答えはできるとのこと。
午後に自分も面会に行ったが、その時は目が覚めなくて状態を確認することはできなかった。
さて、お袋不在ということは飯は俺が作らねばならない。妹は外せない用事があり、兄貴はすでに家を出ている人間である。親父に至っては身体の不自由を抱えていることもさることながら、料理というものが一切できない。
で、問題は兄貴を親父も偏食が過ぎる、という点。兄貴は普通に野菜を食いたがらないし、親父は親父で食事自体に興味を示さない。これがまた驚くほど食わない。食事どころか人生に興味がないと言わんばかりである。
別に親父が倒れれば良かったなどというつもりは微塵もないが、同年代では健康に気遣っているお袋よりは間違いなく一日中ソファでテレビを見ている親父の方が先に動けなくなると思っていたのだが、世の中は理不尽だ。
晩飯は味付けの鶏モモが安かったのでそれをソテーにし、千切りキャベツ、冷奴、ほうれん草のおひたしに、兄貴が作ってきた牛スジの煮込み。
案の定、親父は野菜には全く手をつけず、肉はワンコ行き。人間の食べるもん食わすなって何度も言ってるがどうも悪いことだと思っていないらしい。兄貴は兄貴でいつまでも皿から野菜がなくならない。最終的にはなくなったが、どこに消えたのやら。
今後、食事を作る回数は劇的に増えるだろうが、ひどく不安である。