赤坂のことを数回書きました。キャバレー戦争とか。江戸時代から現代にいたるまで、政変の重大な局面に必ず登場する街です。そして今また大きな変化が。私の書いた赤坂はわずかに残る過去の街。華やかなネオンと女たちの悲喜劇も、時代という名の川に流されて、今は国際化の進む多国籍の街。
歩くのは新大久保のアパートから赤坂に通勤する外国の女性たち。あの某キャバレーの跡地も、今は外資系保険会社の巨大ビル。
この流れもいつかはまた、政変の予感とともに変わる運命なのかと思いつつ、記憶する人たちを訪ねるのが私の日課となりました。
ほんの一瞬を過ごさせていただいた者の義務として……
……今夜はお世話になったあのママのいる店へ。