8年ぶりに里中裕人のモデルであり、元彼のAさんとディナーに行きました。きっかけは、今年8月にオミクロン株に感染しダウンしているとき、自宅療養期間用としてパンやレトルト食品の差し入れに来た弟が、今でもAさんのことを「兄さん」と呼んで、連絡をとり合っていて、私が知らなかった彼の気持ちを教えてくれたことでした。
弟が「姉ちゃんも兄さんに会いたがっています」と連絡すると、とんとん拍子に話が進み、浅草のすき焼き店で会うことになりました。
俳優の井浦新に藤井フミヤを添付した個人的にどストライクなイケメンなAさんも既にアラフォー。太っておっさん化していたら、若い頃の思い出が壊れて嫌だなとか思いつつ、待ち合わせ場所に行ったら、8年前の体形を維持したまま、良い感じに年齢を重ねて、渋くなったAさんが立っており、もう、それだけで私の胸は張り裂けそう。
すき焼き店に場所をかえて、食事をしながら、最初はお互いの近況などを尋ね合っていたのですが、神大路加奈のモデルであるHさんについて尋ねてみたら「彼女のこと、よりによって今日、聞く?」と最初は嫌がっていました。
私とAさんは高校一年から付き合い始めましたが、高校二年の秋に、私の父が事業に失敗して、家族で夜逃げするという最悪の形で別れました。
結局、父は母と私と弟を裏切って若い女性と姿を消し、私たち三人は文字どおり路頭に彷徨うことになり、本当に苦労しましたが、6年後、私はAさんと再会します。そのときAさんが交際していた相手がHさんでした。
そうだよな。あんな男前で良い人だもん。彼女くらいいて当たり前だよなとか思っていた私にとって、人生最大の喜びかつ驚きは、Aさんが私を選んでくれたことでした。AさんはHさんと別れようとしましたが、Hさんが簡単に身を引いてくれず、大変な苦労をします。そのとき、どんなやりとりがあって、最後は、どう決着したかについて、Aさんは、ずっと沈黙してきました。
「私も、もういい年齢だから大丈夫。聞かせて欲しい」とお願いすると「(みのらが)平気なら話すか」と言うやAさんの超巧みな話術が炸裂。いや聞き入りましたよ。同じ男を愛した悲しい女の顛末。逆だったら耐えられないだろな。
もう完全に引き込まれたものの、いやいや聞いてるだけじゃダメだ。小説のネタになるから記録せねばとバッグからノートを出して、メモし始めたもんだから、もうデートなんてそっちのけ。
久々の再会だったはずが、インタビューになって、最初は盛り上がっていた良いムードも雲散霧消。すき焼きを食べ終わってから「この後、どうします?」と尋ねたら「Hさんの話を聞いた後じゃ、俺と、どうこうする気にならんだろう?」と言われ解散に。完全にAさんの気持ちを折ってしまったみたいです。
「ごめんなさい、せっかく8年ぶりのデートなのに、私が途中、変なこと聞いちゃって」と謝ると「いいよ。いい小説書いて。あんまりHさんを悪者にしないでね」と超素敵な笑顔で。どうして、あなたは、そんなにも容姿も性格もイケメンなんですか😭
本当は無駄毛は処理済で下着も新品でした。密かに期待していました。
だから、デートよりネタ集めを優先した私を作家の鏡だと誰か褒めておくれよ😭
PS:突然現れて、Aさんを文字通り掻っ攫らって行ったくせに、結局、未だに結婚もせずに、二人ですき焼き食ってるとかHさんが知ったら、思いっきり私のことを恨むだろうな。