『紫電の如く-百魔剣物語・外伝-』が完結しまして。そんなご報告です。
拙作の中では、おそらく最長となる(作者が死ぬまでに書き上げるかわからないレベルの)シリーズ長編の『百魔剣物語』ですが、その初めての正当外伝として書きました。(『お茶にしましょう』という形の外伝もありますが、まあ、あれはあれとして)
第一部と第二部の間にある『空白の二年』を埋めるストーリで、第一部の最後で視力を失った騎士、クラウス・タジティが、第二部で心眼を体得し、魔剣雷切という刀を使いこなすサムライとなって現れる。その過程で何があったのかを書き起こす、ずっと書きたいと思っていたストーリでした。
クラウス・タジティは、百魔剣シリーズの主人公のひとりですが、シホ・リリシア、リディア・クレイの両主人公から、だいぶ遅れて生み出された主人公で、わたし自身、かなり頭を使って生み出した主人公です。その分、思い入れが強く、彼を主人公に据えた外伝、ということで、いろんな案が飛び出し、上手く物語にするのが大変な作業でした。
わたしが思うかっこよさを詰め込んだ、異世界ファンタジーでは見ないタイプの『人間』クラウス・タジティを、読んでいただく皆様にも、楽しんでいただければ幸いと思っています。よろしければ、是非。