• 恋愛
  • 現代ファンタジー

即日婚 171話まとめ

イチャイチャ回につき、そういうのが苦手な方のためにまとめです。
って言っても比較的いつもイチャイチャしてるのでアレではあるのですが。


内容まとめ。




「もう少し余裕がなければあなたに嫌われてしまう」
 と言うマクスに「嫌うなんてことはないです」と答えるベアトリス。


「はは……だと、良いんだが」
「それに、口付けならばしていたではないですか」

 その後の会話から、マクシミリアンにとても我慢を強いていたのではないかと心配になるベアトリス。そして、彼にそこまでしてもらっていながら、あの発表では不足があったのではないか、とまたもや鬱々としてくる。

 ・・・・・

「なのに、私ったら」
「ああ、確かにあなたはいけない子だな」
「う……」

 マクス様は軽く笑う。

「あのような、周囲を魅了するようなことをするだなんて。あのアホ王子だけじゃなくてもっと多くの者があなたに惹かれたらどうするつもりなんだ?」

 しかし、彼の口から出るのは、私が想像していたような言葉とは違う。

「魅了って、私はただ昔から行われてきた魔法を強化するための歌と踊りを」
「今は、そのような方法を取るものはほとんどいないだろう? 歴史として習ってはいても、実際に目にすることは極稀だ。精霊たちが惹かれて姿を現すほどのものに、それよりも精神的に格の劣る人間が魅了されないわけがない」
「えぇぇ……私、そんな話聞いていません」

 あれがそんな効果のあるものだなんて、メニミさんは教えてくれなかった。古代魔法の使い方というので教えてくれただけだ。彼がやるとかなり愛らしく、あれを人前でやったらそれはメロメロになってしまう人もいるだろうな、と想像は出来る。でも、それが自分のこととなると別だ。あんな反応をされるとは一切予想できていなかった。だからこそ、の、この落ち込みなのだけど。

「歌も舞いもそれなりの熟練度だったが、直接見た者たちにはそれ以上に魅力的に映っただろうな」
「魔法の効果ということですか?」
「相互効果というべきかもしれないな。まあ、あれは失敗ではなかった。それだけは確かだと言える。だからそんな顔をしなくていいんだ。ビーは本当に心配性だな」
「だから、私はマクス様のお顔に泥を塗るようなことはしたくないのです」
「ははッ、なにを言っているんだろうな、私の可愛いビーは。あなたが私の妻だということを羨む者はいても、相応しくないなどと言う者はいないよ。あのメニミとアレクサンダーが目を掛けているという話は、既に広がっているだろうからな。余計にだ」
「メニミさんは、確かに私のお師匠様のような方で、アレク先生には入学以来ずっとお世話になっていますが。おふたりともご親切ですもの、生徒に頼られると断れないだけではないのですか?」

 アレク先生は優しそうな雰囲気と声、それに最初に接することになる教員ということもあって、生徒からの人気は絶大だ。メニミさんの人気の理由はほぼあの見た目と接しやすい部分にあって、教員として尊敬されているというわけでもなさそうだけど。

「ビーが思っているよりも、あのふたりは興味のない相手には冷たいよ」
「そうなんですか?」
「ああ。アレクサンダーは笑顔で突き放すし、メニミに至っては相手の理解できないことを捲し立てた挙句に理解出来たらまた来いと言っているのを何度も見た。まあ、年を取って多少丸くなったかもしれないが、それでも誰にでも親切なわけでは――」
「でも、ミレーナやソフィー、エミリオ様たちにだってお優しい態度で……」

 と、そこまで言ったところで、そういえばアレク先生はエミリオ様には笑顔で対応はしていても、彼からのリクエストを受け入れているところを見たことがなかったと気付いた。

「……なるほど、そうなのですね」
「ははッ、なにか思い出したものがあったようだな」


 ・・・・・

 
 以降内容には関係のないイチャイチャが続きます。

 苦労人でお人好しに見えるアレク先生やメニミさんも、誰彼構わず優しいわけじゃないんだよ、の話です。
 あと自分がマクシミリアンの妻になったのはほぼ偶然であって彼から選ばれたわけではない、という思考が強いので、彼の妻として相応しくないのではないかしら、はベアトリスの常にある悩みであります。
 自己肯定感が低いわけでも自分に自信がないキャラクターなわけでもないのに、比較対象がすべてチートすぎていまいち自分がパッとしないと感じられる、というのが彼女の立ち位置です。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する