https://kakuyomu.jp/works/16816452220307376079◉僕の中に関西人のおっさんが住んでいるの続編です。
ホテルに泊まって朝を迎えた。
5年ぶりに顎が外れて山本孝之は飛び起きた。
以前にも顎が外れた時、関西人のおっさんが現れ、脳内で脳内セクハラを繰り返した。
またその関西人のおっさんが現れるのではないかと思った孝之だった。
声優になった山本孝之。同僚であり、恋人である千景と同じキャクターイベントに出る。
イベント会場開始の合図の爆風で、突然孝之と千景は、異世界へ飛ばされる。
飛ばされた異世界は、大阪の都市難波にある戎橋だった。
飛ばされた世界でマスクをしてズラズラと連なり、虚な目つきでただ歩き回るだけの人間だった。
何かがおかしい。そう思い千景と孝之は、難波駅方面へと歩き出す。
道頓堀にも人っ気はなかったが、御堂筋にも車一台も走っておらず違和感しかない。
と、突然足音がして地下街から現れたのは、先ほど少しすれ違ったマスクをした虚なゾンビ人間のような口無しと言われる人々だった。
そこへ現れたのは、関西弁を話すおっさん。いや、見た目は俳優でもおかしくない関西人のおっさんだった。
その再会を懐かしむことはしない孝之だった。
突然関西人のおっさんは、孝之たちに助けを求める。
「俺の国関西国を救ってくれ!」と。
孝之たちは呆然になりながらも、ゾンビのように歩くだけのマスク人間、口無しを解放するべく立ち上がる。
異世界ファンタジーコメディ。