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【発禁ゲー】バグ・ナウ研究所レポート vol.2(ゲーム9本目)

 こんにちは。
 バグ・ナウ研究所所属チーフオペレーター、十六夜ミカヅキです。

 まずは、平素より当研究記録を閲覧していただき、誠にありがとうございます。
 また様々なご意見・ご感想もいただき、ありがとうございます。

 今回は簡潔ではございますが、発売禁止となったゲームの調査・管理の基本的な流れをご説明できればと思います。

 ①何らかの形で第三者からゲームが送られてくる。または現地調査官たちが見つけて収容する。
 ②1次解析。簡単な解析をし、異常性の見られないゲームはここで弾く。8割方のゲームがここで脱落するが、識別番号は残す。
 ③2次解析。もっと高度な解析をし、異常性の見られないゲームはここでも弾く。
 ④解析した結果、またゲームの情報などから操作方法を推測する。
 間違った操作方法を出すと致命的な管理違反につながるため、ここが極めて重要な工程となる。
 ⑤実際にプレイヤーにプレイさせる。ただし大抵のプレイヤーは操作方法を守らないため、管理違反が起こる。
 ⑥プレイ結果や現地調査などの情報をもとに、異常性・管理方法をまとめる。

 そのため「プレイ手順」に誤りがあると、甚大な被害が発生する場合がございます。
 この場合は我々の落ち度のため、犠牲となったアルバイトには見舞金が支払われます。

 またプレイヤーが手順違反を起こすのも、実は当研究所の想定内です。
 ただ悪質な場合は、契約違反として報酬は減額・または無給とさせていただいております。

 ただし『宇宙色の鯱』のような手順違反のしようもない危険な代物や、手順違反が世界の滅亡に繋がりかねないゲームは、最初からプレイヤーにプレイさせないようにしております。
 そのうえで「管理方法の確証」をするのが、我々の仕事です。

 ……また「手順を守れるような人材を雇え」と言われるかもしれませんが、そんな人材は当研究所のアルバイトに応募なんてしません。
 当研究所に流れ着くアルバイトの9割は、どの企業も雇わないような人材なのです。

 残った1割のなかでも突出して優秀な能力・特筆すべき特殊能力を有している人材は、積極的に正職員として登用します。
 今後、そういった「アルバイト上がりの正職員」も出てくるでしょう。

 話が長くなりました。
 今回研究する発売禁止ゲームは、トランプやUNOのような「プレイング・カードゲーム」です。

https://kakuyomu.jp/works/16818792436951029479/episodes/16818792438476798822

 ゲームソフト・カセットでないものは解析が難しいため、正職員の我々もプレイに参加せざるを得ません。
 縁導がサボらなければ良いのですが……。

 以上、バグ・ナウ研究所を今後ともよろしくお願いします。

 記録者)十六夜《イザヨイ》ミカヅキ

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