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備忘録:「テーマ『田舎の幼馴染が人外で、自分以外の全員がそれを知っていた小説』」で自分が何を書きたかったのか。

 この備忘録を読んで頂けた方、こんばんわ、いや、こんにちはかもしれません。

 今回は、私が先日公開した「テーマ『田舎の幼馴染が人外で、自分以外の全員がそれを知っていた小説』」でどんな挑戦をしてみたか、をまずは自分の為に書き記しておこうと思いこの記事を書きました。忘れるので。
 まず、タイトルから分かるように、まぁ「田舎の幼馴染が人外で、自分以外の全員が知っていた」内容でどんな話が書けるかなというのは前提としてあった訳ですが、面倒くさいので箇条書きにしてしまうと、

・因習村というしゃぶり尽くされつつあるジャンルを少し違う角度から描いてみたかった。

・因習村というジャンルのステレオタイプを「因習に染まっていない外部の人間の視点」と「行きて帰りし物語」という組み合わせで定義した。
・その上で、その定義から意図的に外して「既に気付かないうちに因習村の因習に染まっている内部出身の人間の視点」と「行って帰って来れない物語」という組み合わせで物語を構成したかった。

・異種婚姻譚、近年の異種族交流モノは、概ね邪神や妖怪のような引用ソースでは人間に危害を加えるような存在でも、主人公や物語上の主要人物にはフレンドリーかつ献身的に振舞う演出に終始すると感じていた。
・だから、今回の作品ではあくまで形式的かつ一見すればそうした文脈を忠実に踏襲しているように見せながら、本質的には異種であるキャラクターの独善性や思惑は全く人間サイドに譲歩していないまま、因習村の中枢としてしたたかに計画が実行されているという世界を作った。

・そうした諸々の工夫を含めて、1周目では何を言っているのか分からないような内容でも2周目で読み直すとゾッとするような事実や可能性が浮かび上がってくるというホラーのギミックを試してみたかった。

・こうした諸々の事情の可能性を上手く物語内で勘付かせられるような説明の省かれたワードや概念を散在させて、1周目の時点での不安感の演出、2周目での読者脳内での予測の構築の為のキーワードになるようにしてみたかった。

という感じでした。

書いている本人は全部頭の中に設定や世界観が存在している訳で、果たしてそういう要素や面白さをちゃんと読者に楽しんでもらえる文章構築ができていただろうかという思考と不安は一生ついて回りますが、まぁ一先ずは作品を書き切って発表する事ができてとても嬉しかったです。

1人でも多くの方に読んでほしいし感想も欲しいし拡散もしてほしい何てことは小説を投稿される方がみんな思って当たり前の事ですから、今回取り立てて特筆する気にもなりませんので割愛します。

小さい頃読んだ絵本で、本を左開きで読むか右開きで読むかで主人公と物語進行が逆になる作品を読んだ記憶がありますが、今回この小説を書いていてふと、自分もそういう作品を書こうとするようになったんだなぁと思ったことが印象に残っています。

それでは、今回の備忘録はこれくらいです。読んで頂き有難う御座いました。現在連載中の「CANNED MEAT」も2か月以内の完結を目指して更新していきますので、お楽しみに!

それでは!

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