高丘真介

音楽ライブ等、様々なイベントで発生する〈哀愁〉は、安定化処理を行うことでエネルギー物質としての利用が可能である。その応用開発が劇的な進歩を遂げた〈哀愁〉は、活用の幅が広がり、今や…

この世界の断片を、少しずつ切り取ってご紹介します。 お話は、それぞれ１話完結の予定です。 《※注意》 『ADAMON』は、実在する「世界最小のUSB充電機」です。が、この物語は完…

かなり昔に書いた小説です。今読むと、ちょっと・・・な部分もあるのですが、記念の作品なのでアップします。

　かつて東欧の各地で、金属の雨が降るという事件がおこった。さらに、雨音を聞いた周辺住民のなかから発狂する者が現れ、その症状は〈ヘヴィメタル症候群〉と命名される。 　世界各国でヘヴ…

　日本は野生の壺大国である。その国土を一日歩けば、必ずと言えるほどの確率で野生の壺を目撃することができる。これは、世界では常識となっている。 　一方で、大多数の日本人は野生の壺を…

　世界ヒーロー協会に所属する私のもとに「猿にゴミを捨てさせている」という一報が入る。敵はいつもどおり、悪の組織〈ロマンティック〉である。 　この日、私は協会から渡されていたある薬…

　増加の一途をたどっている『ピーターパン』のうちの三匹が、ネバーランドから出ていくことになった。 　彼らは鬼ヶ島や竜宮城など、各々が別の地へ向かい己の力を誇示する。そして時が流れ…

　サランは〈午睡〉から目覚め、いつも通り記憶の整理をする。 　今回の設定では、自分は〈帝国〉側の人間で、スコルピオ・エキスの買い付けを生業としているようだった。 　その製造工場で…

『なかもず駅』の次の駅に取り込まれた者は、生きて帰ることはできない――。 　ある大学の研究室に所属する竹田和也は、『梅田発なかもず行き』の都市伝説の調査を開始する。その矢先に、…

　自分が本当にここにいるのか疑いはじめる。疑うほど疑念は深まっていく。そんなショートストーリーです。

　ある朝目覚めると、壁から乳房が生えていた。しかし〈膨張禁止令〉が発令された半鎖国状態の今の日本国では、女性の乳房を1秒以上見ることは許されず、誰にも状況を打ち明けられないまま日…