せっかく近況ノートなるシステムがあるので、使ってみることにする。
10月25日に「文具沼への招待」が、カクヨムの公式レビュー企画の対象作品に選ばれた。
選ばれる以前、あの作品のPVは4だった。公開後2ヶ月で4人しか閲覧していなかったのが、約24時間で45PVまで伸び、一週間で100PVを越えた。
あのレビュー企画をどの程度の人がチェックしているのか疑問だったが、意外といるらしい。
ただ、読んだ人のうち、どの程度が作品を気に入ったかはわからない。「公式レビューが付くに値する作品なのか?」と批判的に読まれる可能性が高い分、好意的な読者の比率は低いと見積もっている。
そもそもあの作品は、かなり狭いターゲットを想定している。文具に興味がなくてもそこそこ読める形にはしているが、メインターゲットは、文具が小道具ではなく、主題として扱われる作品を読みたい、しかも、マイスターシュテックとかモレスキンなどの気取った文具ではなく、クルトガなどの身近な文具を扱ったのを、と思っている人。そういう人は少ないかもしれないが、必ず存在すると信じている。そういう人の目に留まればいいなあと思う。
今後の予定について。
当面は、香鳴裕人さん主催の「同題異話SR」の課題を全て消化することを目標にしている。
「同題異話SR」は今年4月から月イチでお題が出されており、私が存在を知った9月の時点で、すでに5つのお題が締め切られている。
もともと私は9月分にスポットで参加するだけのつもりだった。が、「同題異話SR」の企画について詳しく読んでいると、「十二の月虹」という副題が付いているのに気付いた。つまり、12作揃うと月虹になるのがこの企画の趣旨らしい。企画者が本当にそう考えたかは知らないが、私はそう解釈した。となると、1作だけ書いてもダメで、ちゃんと12作揃える必要があるようである。
というわけで、月イチの企画の方には参加し続けるとして、締め切られた5作分についても仕上げる予定。月2作ペースで書けば間に合う計算。
問題は、今月のお題が想定より難しいこと。「記憶を踏みつけて愛に近づく」。
この題が難しいのは、なぜ「思い出」ではなく「記憶」なのかを考える必要があること。もし「思い出を踏みつけて愛に近づく」なら、ずいぶん簡単だった。
「愛」はそもそも感情的なものだし、「踏みつける」は「踏んで」ではなく、あえて「踏みつけて」であることから、踏むという行為に感情がこもっている表現となる。
一方、「記憶」という表現には感情がこもっていない。「思い出」という感情的な表現があるのに、あえて使わずに「記憶」である。
ここだけ無感情の言葉を選ぶからにはそれなりの意味があるはずで、その意味とは何かを考えるのが今回のポイントとなる。
一番簡単な解決策は、メモリースティックなどの物理的な記憶装置を踏みつける、という展開に持って行くことだろう。ドラマ『シャーロック』で、ワトソンは、妻の過去の秘密が記録されているというメモリースティックを暖炉に放り込んでいたが、あれは「記憶を踏みつけて愛に近づく」行為だったといえる。暖炉に放り込むのではなく、踏んで壊せばいい。どうしてもダメならこの方向で仕上げる。
いずれにしても、過去2作と同様、変な作品になる予定。
せっかくレビュー企画で選ばれて、読まれる可能性が高くなった今、読者受けを無視した作品を公開するのはどうかとも思うが、どうにもならない。
あと、せっかくカクヨムで作品を公開しているんだから、剣とか魔法とかのファンタジー的なのは書きたい。